沈みゆく夕日を眺めながらダイニングへ
チェックイン後は地元の名産「カイハ ラデニム」を使った客室内のソファに くつろいだり、さまざまな意匠の椅子 が置かれたラウンジや、デッキにある サンクンラウンジで食前酒を楽しんだ り、大浴場で湯浴みを楽しんだり……。 思い思いの時間を過ごした後、沈みゆ く夕日を眺めながらメインダイニング 「エレテギア」へと向かいます。
エレテギアにはプール越しに瀬戸内海を望むダイニング席(上写真)と、調理の躍動感を肌で感じられるキッチン席の、2タイプの席がある。美食エリアとして知られるスペイン・バスク地方で料理の修業を重ねたシェフ、藤井智哉氏の料理は、開業から3年、地元の食材を探求することで進化を続けています。「食材のいちばんおいしい食べ方を知っている瀬戸内海周辺の生産者を訪ね、語り合う中に料理のヒントが詰まっています。自分の料理を通じて、この土地の魅力を伝えるのが私の使命だと強く思っています」と藤井シェフ。
瀬戸内周辺でとれる旬の食材を使った特別ディナー。「岡山 清麻呂牛の薪焼き」。外はカリッと香ばしく、中はミディアムレアに仕上げられた絶妙の焼き上がり。クミンの香りをまとわせたじゃがいも、にんじんを付け合わせて。“網焼き屋”を意味する店名からもわかるように、このダイニングのシグニチャーディッシュは、大きな竈(かまど)で薪や炭を駆使して焼き上げる一品。牛肉の薪焼きは、肉の厚みに合わせて塩のあて方、火の熾り加減をきめ細かく調整。外側はしっかりと焼きながら、中は赤みを残したレアに仕上がるよう、丹念にかつ大胆に、一回の火入れで焼き上げます。
「さわらのつけ焼き菊芋のピューレ」。山口・岩国の漁師“サワライダー ”が一本釣りした後、すぐに締めたさわらは「脂ののりがよく、グリル料理と相性抜群です」とシェフ。 Information
ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道
広島県尾道市浦崎町大平木1344-2
ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道×クルーズ船「ガンツウ」 瀬戸内海をめぐる旅の魅力
撮影/内藤貞保 本誌・西山 航
「家庭画報」2018年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。