旅先で出会った味を親しみやすく
いつも旅から帰ると、現地で食べたもの、地元の人に習った料理をもとに、必ずご自身のオリジナルレシピを作るという宮澤奈々さん。
とりわけ昨年夏に旅したタイは、インスピレーションの宝庫でした。
宮澤奈々さん「タイ料理は日本にエスニックブームが来る前から教室に通ったり、夏のおもてなしでは必ずお出ししたりと、ずっと親しんでいました。タイを旅行して出会ったローカルな味は、甘みと酸味、辛み、そしてハーブの香りが想像以上に複雑。
それと植物や果物、野菜を取り込んでの瑞々しいテーブルコーディネートも印象的で、帰国後すぐに日本でも作りやすいようにアレンジして、私の料理教室で披露しました」と宮澤さん。
きゅうりのボートに盛りつけた「豚ひき肉とハーブのサラダ」は昨夏の旅での新作。「現地では、炒ったもち米を砕いてとろみをつけていましたが、より作りやすいように米粉にアレンジしました」。きゅうりとともにいただく、暑い夏にぴったりの爽やかサラダです。
格子状に編んだミスカンスの葉を丸いグラスに巻きつけ、オーキッドの花を添えて。 ナプキンは蓮の花をイメージ。 豚ひき肉とハーブのサラダ
【材料(4人分)】
・豚ひき肉…100グラム
・チキンスープ…20ml
・ナンプラー…大さじ2
・ライム果汁…大さじ1
・粗びき唐辛子…5グラム
・米粉…10グラム
・赤玉ねぎ(みじん切り)…1/2個分
・パクチー・ミント・にら…各10グラム
・きゅうり…4本
・あさつき・エディブルフラワー・ミント…各適量
【作り方】
(1)チキンスープを鍋に入れて火にかけ、沸騰したらひき肉を入れて火を通す。
(2)ナンプラー、ライム果汁、粗びき唐辛子、米粉を加え、とろみがついたら赤玉ねぎ、パクチー、ミント、にらを加えてすぐ火を止める。
(3)きゅうりの器(下記参照)に(2)を盛りつけ、あさつき(下記参照)、エディブルフラワー、ミントを飾る。
【涼しげなきゅうりのボートに盛りつけて】
(1)きゅうりを縦半分に切り、グレープフルーツスプーンなどで中身をくりぬく(上)
(2)片側に盛りつけ、もう片側はふたに。きゅうりとサラダを一緒にいただくと美味。
(3)あさつきは長さ5センチに切り、繊維と平行に片側だけ針で切り込みを入れる。
(4)氷水に放つと、切り込みを入れた部分が花のように開く(下)。
宮澤奈々(みやざわ・なな)
料理教室「C’est très bon(セ・トレボン)」主宰。家庭でも再現しやすい、アイディア満載のスタイリッシュなおもてなし料理が大人気。料理と器のスタイリングやテーブルコーディネートの提案、器の監修も手がける。
料理/宮澤奈々 撮影/角田 進
『家庭画報』2018年8月号掲載「宮澤奈々 センスが光るおもてなしレシピ」を再構成したものです。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。