「かわいいな」と思いながら、優しく触って器の中で形づくっていくのが、作り方のコツ。生きた苔が入手できない場合は、フェイクのシートモスを使ってもよい。Tips3
苔を使ってみずみずしく涼やかに
「夏らしい花あしらいに、ぜひおすすめしたいのが、苔を使ったアレンジです。苔玉を作るのは時間とコツが必要ですが、器に苔を入れる方法ならば、テクニックいらずで手軽にできるんですよ」
今、その人気ゆえ、苔に注力する園芸店も増えています。また、ハイゴケやスギゴケなど、入手できる種類も多くなりました。
作り方はいたって簡単。シート状で売られている苔を適当な大きさにカットして、ボウルや皿などに入れます。そして、霧吹きで水をたっぷりと浸み込ませます。
今回多美保さんは、斜めに置くことができる黒釉のボウルと、灯籠の形をした「リヤドロ」のキャンドルホルダーを使用しています。
「水をたっぷりと含んだ苔には、清々しさがあります。今日はコチョウランを置きました。苔があると、たった一つの小さな花でもデコレーションになるんです」
玄関先やベッドサイド、窓辺などちょっとした場所を涼やかに彩るアイディアです。
【連載】インテリアスタイリスト 横瀬多美保の「カジュアル・リュクス」に暮らすテーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
2018年4月より、コミュニティFM「渋谷のラジオ」にて、隔週水曜日12時30分~12時55分
『渋谷のテーブル』にゲスト出演中。
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』 2019年10月2日発売!
『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。