温泉にも建物にも、熱海の歴史がぎっしりと詰まる 純和風数寄屋造りの本館、そして別館は19世紀末生まれの洋館。崖に抱かれるようにして建つ「界 熱海」の2つのクラシカルな建物は、内湯の「走り湯」、露天風呂「古々比の瀧(こごいのゆ)」を間に挟むようにして縦につながっています。 名湯として知られる熱海のなかでも、この伊豆山の温泉は有馬・道後と並ぶ日本三大古泉の一つ。 海沿いの崖から噴き出るように湧いた湯が、そのまま海に落ちて「熱い海」になったところから熱海の地名がついたともいわれています。 かけ流しの源泉がこんこんと湧き出る「走り湯」。水平線から日が昇る朝の時間もおすすめ。
「走り湯」より中腹にある「古々比の瀧」では、森林浴と湯あみをともに楽しめます。
檜の丸太組みが印象的な「走り湯」、隈 研吾氏デザインの「古々比の瀧」とも、眼下に相模湾を望み、実に開放的な雰囲気。 さらりとした泉質は肌に優しく、湯疲れすることもない、まさに名湯。聞けば、江戸時代にはこの湯を江戸城まで運ばせた将軍もいたのだとか。 そんな歴史ある温泉にのんびりつかり、湯上がりにはビールや梅酒を片手に「空中湯上がり処 青海テラス」でくつろげるなんて……。 将軍さまにも羨ましがられそうな、至福のひとときです。 2つの館、2つの温泉の間に設けられた「青海テラス」で相模湾のパノラマを。夕刻には各種梅酒や甘味がいただけます。