きものダイアリー

中村種之助さんが語る、国立劇場『双蝶会』

2018.07.13

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「『四の切』には、きもの好きの方ならではの見どころもたくさんあります」


『双蝶会』という勉強会の名前は、中村歌昇さん、種之助さんご兄弟の“播磨屋”の紋が揚羽蝶であることに由来します。

ご兄弟のお母様がお持ちのきものにも、蝶をあしらったものが色々。

中村種之助さんが語る、国立劇場『双蝶会』秋草に蝶が舞う涼しげな夏着物は、歌昇さん、種之助さんのお祖母様からお母様へと受け継がれたもの。


中村種之助さんが語る、国立劇場『双蝶会』こちらは、曾祖母にあたる、三代目中村時蔵夫人、小川ひなさんから代々伝わる、夏の名古屋帯。

『双蝶会』をはじめ歌昇さん、種之助さんご兄弟が出演する公演では、お客様にも、蝶の柄のきものをお召しの方をよく見かけます。

種之助「昔は歌舞伎芝居を観に行くために、何ヶ月も前からきものを誂えたお客様もいらしたと聞いています。今の時代は何を着て観にいらしていただいても良いのですが、役者や演目にちなんだ柄のきもので出かけることで、気持ちが高まるとしたら嬉しいですね」

きもの好きの方には、舞台の衣裳も楽しんでいただきたい、と、種之助さん。

種之助「色や素材の組み合わせなど、素敵だなと思う衣裳が歌舞伎にはたくさんあります。『寺子屋』の松王丸の“雪持ちの松”の衣裳が“雪がとけるのを待つ”耐え忍ぶ心情を表現していたり、色や柄に、役柄がさりげなく表現されていることも。『四の切』では狐のモフモフとした衣裳も着ぐるみではなくきもの仕立てですし、義経のエリマキトカゲのような衿とか、昔の人の方が発想が斬新だなと思うことも少なくありません。忠信が登場する場面の藤色のグラデーションの衣裳も、ぜひお見逃しなく!」

お芝居はもちろん、衣裳の隅々まで見逃せない『双蝶会』。蝶のきものや帯に身を包んで、ぜひ応援に出かけましょう。

中村吉右衛門監修 第四回 中村歌昇 中村種之助 勉強会 「双蝶会」

日時:2018年8月4日(土)16時開演 8月5日(日)11時/16時開演
会場:国立劇場小劇場
出演:中村歌昇、中村種之助、中村児太郎、中村京妙、中村蝶十郎、中村又之助 ほか
チケット料金:全席指定 9,000円

●お問合わせ
双蝶会事務局 TEL:03-5797-7834(10時~18時) FAX:03-5797-7440
チケットホン松竹 TEL:0570-000-489
チケットweb松竹 http://www.ticket-web-shochiku.com
国立劇場チケット売場(10時~18時) ※窓口販売のみ

 
構成・文/清水井朋子 撮影/西山航 撮影協力/銀座やまう TEL:03-5148-1003 http://www.ginzayama-u.co.jp
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