【問題】 「ブタノマンジュウ」という別名を持つ花はどれでしょう?
文/高梨さゆみ(フラワー&ガーデンエディター)
「豚の饅頭」、漢字で書くとさらに悲しさが増す別名です。 この別名を持つのは、冬から春先まで色とりどりの花をたくさん咲かせて楽しませてくれる人気の花、シクラメンです。
というわけで答えは写真3。いったいこの花のどこに「ブタノマンジュウ」と呼ばれる理由があるかというと、土の中に埋もれた部分です。
シクラメンは球根植物で、茎根に養分、水分をため込む性質があります。年数が経つにつれ茎根は大きく膨らみ、それが肉まん(豚まん)にも見えますが、じつは別名の理由はその見た目ではありません。
「イギリス植物の父」と呼ばれた博物学者のウィリアム・ターナーが庭に放し飼いにしていたブタがシクラメンの根茎を掘り出してよく食べていたことから「sow bread」(ブタのパン)と名づけ、それが日本に伝わり、「豚の饅頭」となってしまったと言われています。
シクラメンはサクラソウ科の植物で、同じサクラソウ科には写真2のプリムラ・オブコニカなど美しい花がたくさんあります。
写真1はミズバショウで、こちらも土の中の根茎が大きいのですが、ミズバショウはサトイモ科の植物。土中のふくらみはイモです。
【答え】3シクラメン
大人検定365とは?素敵な大人が知っておくべき常識、マナーをQ&A方式で毎日お伝えします!
ジャンルはパーティでの振る舞いから日常にある今更聞けない疑問まで。
日々の会話、コミュニケーションのヒントにもお役立てください!
#大人検定365 をもっと見る
今が見ごろのスポットは?
「花の名所」を見る
写真/PIXTA