【問題】「十五夜」にお月見をする行事がありますが、「十五夜」っていつ?
(1)9月15日の夜のことでしょう?
(2)お月さまが真ん丸になる夜よね?
(3)たしか、旧暦でいう8月15日の夜のはずよね?
現在使われている太陽暦は明治6年に採用されましたが、それまで使っていたのは月の満ち欠けをもとにした暦で、旧暦と呼ばれます。
「十五夜」に月見をする習わしは古代中国から伝わったもの。月の美しさを愛でながら詩歌を詠んだり、秋の収穫を祝います。太陽の動きを基準にした現在の暦では、旧暦とは1か月ほど遅れるうえ、月の満ち欠けともずれが生じるため、現在の9月15日とは限らず、9月中旬から10月初めの間で毎年変わります。 従って(1)は違いますね。2016年は9月15日、2017年は10月4日が「十五夜」でした。
しかも月の満ち欠けのサイクルはぴったり1か月ではないことなどから、「十五夜」は必ずしも満月ではなく、1日か2日ずれるのです。「平均的には十五夜が満月になる」というのが正しく、(2)も違います。
国立天文台によると2018年は9月24日が「十五夜」ですが、満月ではなく、ほんの少し欠けたお月さまになるそう。でも天気さえよければ、冴えた空に光る名月には変わりありませんね。
この夜は魔除けのススキに秋の七草などを飾り、月見団子と里芋など秋の収穫物をお供えします。 月見団子の数は、十五夜にちなんで15個(12個の場合も)。まん丸いもの、少し平たいもの、頭を尖らせたものなど地域によって形が異なります。
里芋は小芋が増えるので繁栄の縁起物。里芋を供えることから「芋名月」とも呼ばれます。
【答え】3
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写真/PIXTA 文/森山弥生 参考文献:『祝いの食文化』(松下幸子著・東京美術選書)、『暮らしのしきたり十二か月』(神宮館編集部)、国立天文台ホームページ