ハイクレア城に暮らす ドラマ『ダウントン・アビー』で一躍脚光を浴びた英国ハイクレア城。その城に今も住む第8代カナーヴォン伯爵家の人びとのライフスタイルを、英国フリーライター山形優子フットマンが取材。貴族の暮らしに息づく英国文化をご紹介します。毎週水曜更新。
(今までの連載はこちら) 今年は9月4日が最終日。閉館日は毎週金曜日と土曜日。窓口には当日券の用意も少しはあるようですが、事前予約をおすすめします。VOL 7 ハイクレア城を見学する方法
ハイクレア城では年に2回、春と夏に一般公開日を設けており、個人旅行でハイクレア城を訪れることができるチャンスです。
期間は年に約65日。1回目は春の公開日で、復活祭(イースター)前後です。復活祭は、その年によって3月21日~4月25日の間を移動するため、オープンの初日は毎年変わりますが、春の公開はほんの数週間程度と短めです。
2回目は本格的な観光シーズンを迎える夏の7月~8月。毎週日曜日から木曜日まで週5日間公開されており、世界中から観光客が訪れます。入場チケットはすぐに完売になりますので、早めのオンライン予約をおすすめします(詳細は3ページ)。
ハイクレア城見学ツアーの見どころ
見どころ1.サロン上2点・ハイクレア城のサロン。17世紀スペインのコルドバで作られた革製の壁紙が見事。ハイクレア城の見どころは何といっても絢爛豪華なサロンです。 レディ・フィオーナは50フィートもある、吹き抜けの天井を見上げながら「ここには150人を収容できますが、家族と友人だけのこぢんまりした週末の集いにも最適です」とにっこり。ドラマ『ダウントン・アビー』のシーンで、毎朝グランサム伯爵が下りてくる樫の木製の階段も一角にあります。
ドラマ『ダウントン・アビー』でお馴染みの階段。 見どころ2.ステート・ダイニングルーム王室、首相、エジプト考古学者、小説家、世界中から来た客人たちが集ったステート・ダイニングルーム。ステート・ダイニングルームも、『ダウントン・アビー』のディナーシーンでおなじみの場所です。美しく着飾ったグランサム家の人々が、燭台の光に照らされて夕食を楽しむ様子は、皆さまの記憶にも刻まれているのではないでしょうか。 もとはギャラリーだった所を、1780年にダイニングルームに改装。壁に掛けられたアントニー・ヴァン・ダイクによるチャールズ1世の肖像画は必見です。