繊細で大きく広がる形の葉で、きれいな木漏れ日効果を演出。シダに限らず、ヤシなどもおすすめ。草花柄が刺繍されたコットンオーガンジーのトップクロスは「アトリエジュンコ」のもの。Tips2
照明+グリーンでテーブルに美しい陰影を描く
多美保さんのリビングダイニングの照明の一つは、フランスのクリスタルブランド「バカラ」のペンダントライトです。
千の夜という意味を持つ「ミルニュイ」と名づけられたデザインで、幻想的な光の広がり方が特徴。多美保さんはこの照明の下に丸テーブルを置き、背の高い透明なガラスベースにシダをいけました。
インテリアレッスン36では照明を覆うようにグラスで囲みましたが、今回は照明のすぐ下に広がりを持たせるようにいけることでテーブル上に影を落とします。
テーブルクロスは透け感のある素材をセレクト。木漏れ日のような繊細でやわらかな陰影が映る様子は、何とも美しく涼しげです。
優しい乳白色のグラデーションが美しい鉢は、「クリスチャンヌ・ペロション」の作品。キャンドルを灯し、水やガラスに揺らめくドラマティックな光を楽しむ。ジンジャーは先端の花だけをカットして使う。花留めにする石に、テグスを用いて花を固定させる。Tips3
ジンジャーを水生植物のようにあしらう
涼やかな花と聞いて思い浮かぶロータスなどの水に浮かぶ水生植物は、水揚げにテクニックが必要で、花持ちも短いのが難点です。そこで、多美保さんが教えてくれたのは“ロータスのように見える、別の花”を使うアイディア。
「ボウルに浮かべた花は、ジンジャーです。すっくと伸び上がった茎の上に花をつける花材なのですが、花首だけをカットしてアレンジしています。本来水生植物ではないため水の中で倒れてしまうので、石に固定しました」
熱帯アジアを原産地とするジンジャーは夏が旬。こまめに水を替えてあげれば、花持ちの良さも抜群です。水生植物に見立てることで、多美保さんは花の新たな魅力を引き出しました。