【作り方】
17:ほうじ茶ゼリーを作る。鍋に分量の水を沸かし、ほうじ茶を入れて弱火で3分ほど煮出す。
18:17を別の鍋にこし、そこに戻した糸寒天の水気をよく切って入れる。中火にかけ、糸寒天が完全に溶けたらグラニュー糖を加えてよく混ぜる。
19:18を幅あるいは深さなど一辺が12cmバットか容器に流し入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて約3時間、冷やし固める。
20:19を型から出し、芯抜き器で管状にくり抜く。写真は直径15mmに抜いている。
21:抹茶羊羹液を作る。鍋に、戻した糸寒天の水気をよく切って入れ、分量の水を入れて火にかける。沸騰してきたら火を弱め、途中へらで何度かかき混ぜ、糸寒天を十分に煮溶かす。
22:寒天が完全に溶けたら、白小豆のこしあん、グラニュー糖の順で加え、その都度、泡立て器でよく混ぜる。火を止め、約50~55℃まで冷ます。寒天が溶けないうちに砂糖を入れると、その後加熱しても溶けなくなる。寒天がそのまま残ると見栄えも口当たりも悪くなるので、グラニュー糖を入れる前に完全に溶かすこと。羊羹液を50~55℃くらいに冷ましておくと、抹茶の色がきれいに出る。
23:抹茶液を作る。小さめのボウルに材料を入れ、茶筅を使ってだまができないように水に溶かす。
24:23をこし器でこして22に加え、全体が均等になるよう泡立て器でよく混ぜる。
25:仕上げる。流し缶の底に2本ほど管状のほうじ茶ゼリーを置いて、上から抹茶羊羹液を、型の深さの半量くらいまで注ぐ。
26:25が少し冷めて固まりかけてきたところで、残りの羊羹液を上から注ぎ、ほうじ茶ゼリーをもう1本入れて、表面が平らになるように残りの羊羹液で満たす。
ほうじ茶ゼリーが全部底に沈まないよう按配する。抹茶羊羹液、ほうじ茶ゼリー共、時間差で加えていくと配置もうまくいき、断面の柄が美しく仕上がる。
27: 冷蔵庫で3時間ほど冷やし固めたら、流し缶からはずして切り分ける。
『京都・和久傳 料亭のできたて甘味』では、名店のレシピを初公開。料亭から生まれた甘味、おもたせ用お菓子を、家庭で作れるレシピ付きでご紹介。あの「西湖」をはじめ、四季おりおりの甘味が、美しいビジュアルで楽しめる一冊です。
紫野和久傳(監修)・関谷江里(文)
定価:本体1,500円+税
撮影/ハリー中西