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伝統工芸

数奇屋袋も楽々入る!着物に合う有松・鳴海絞のハンドバッグ

2018.08.16

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手仕事で生み出される豆絞りの味わいが、きもの姿を軽やかに際立たせる


江戸時代初期、稲作に不向きであった有松地区で、東海道を通る旅人への土産品として絞りの手ぬぐいを売り始めたことを契機に、絞りの生産が始まりました。

その後豊後(現在の大分県)から技法が伝えられると、その技術は飛躍的に進歩。尾張藩の保護のもと一大産地として栄えていきました。

絞りの作業は分業制をとり、型紙を使って模様を刷り込んだのち、生地を糸で固く絞って防染する「くくり」を施します。染色ののち糸抜きを行うと、くくった部分が染まらずに白く残り、模様が現れます。


絞りの技法は100種類以上あるともいわれ、糸をくくる力加減によっても模様は大きく変わります。

「くくり」の工程

生地を糸で固く絞り、染まらない部分を作る「くくり」の工程。絞りの技法により、糸のくくり方や用いる道具が異なる。

今回のバッグに使用した豆絞りは、江戸時代に町人の間で人気を博したのち一時衰退していましたが、有松の職人が板締めと呼ばれる技法を考案し、現代に復活させました。

何重にもじゃばらに細かく折った生地を溝が彫られた板で挟み、溝に染料を入れます。板に対して生地の折り山を直角にして置くため、丸模様に染まる仕組みです。

生地を板で挟む作業は、万力を使って2人がかりできつく締めます。2人の力加減が揃わないと、豆模様にゆがみが生じます。

くくった糸を抜く「糸抜き」

染色をしたのち、くくった糸を抜く「糸抜き」。布が破れないように注意しながらも手早く行わなければならない。

現在、有松で豆絞りを作る工房は一軒のみ。手仕事だからこそ生まれる豆模様の柔らかな曲線は、ここでしか出合えない愛らしさです。

今回ご協力いただいたかた


竹田嘉兵衛商店

竹田嘉兵衛商店
有松絞りの開祖と呼ばれる竹田庄九郎の代から400年余続く老舗。デザイナーとのコラボレーションなど、新商品の開発に力を入れる。


愛知県名古屋市緑区有松1802
TEL:052(623)2511

家庭画報×有松・鳴海絞ハンドバッグのご購入方法

家庭画報×有松・鳴海絞ハンドバッグ

「ハンドバッグ」横34(底)×縦23×マチ5cm 1万5400円(税・送料別)。購入をご希望のかたは、「家庭画報編集部」にご注文ください。ご注文は、ご注文個数・氏名・住所・電話番号を明記のうえ、FAXまたはメールのみにてお願いいたします。送料を含めた代金について、追ってご連絡を差し上げます。

FAX/03(3262)1722
メール/kg@sekaibunka.co.jp

※ご注文が確定し、ご入金いただいてから製作するため、商品のお届けにはお時間がかかります。また、商品は一つ一つ手作りのため、仕上がりが写真とは少々異なる場合があります。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/本誌・西山 航

「家庭画報」2018年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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