まずは皆様、残暑お見舞い申し上げます。日頃はすぐにお礼状などが書けるように、気に入ったポストカードや便箋があるとストックしておくのですが、この暑さを表現できるのは自筆しかないと、今年は筆をとりました(笑)。今月は晴れの席から、浴衣での船遊びまで……私のきもの遊びをお届けします。
ワントーンのソワレ感覚の装いでパーティへ
この日はサミットインターナショナルの樋口百合子社長が、フランス国家功労勲章「オフィシェ」を叙勲されたプライベートの祝賀会。お招きいただき、ホテルニューオータニのトゥールダルジャン 東京へ。招待状には<平服で>と記されていましたが、列席される方の顔ぶれを想像しますと女性陣はイブニングドレスであろうと想像。そこで、私なりにソワレに匹敵するきものの装いを思案しました。
夜のパーティなので、そこはかとなく香り立つような淡い色が綺麗に映ると考え、選んだ一枚がごく淡い丁子(ちょうじ)色の無地の紋紗。格調高い有職文様の帯に、母のパールとダイヤモンドの帯留めと、パールのネックレスを帯び飾りのように添えてみました。ワントーンで色味をすっきりと抑えながらも、帯まわりに品格をもたらした装いは、イブニングの女優陣と並んでも、トゥールダルジャン 東京のクラシックなインテリアにも映えて大成功でした。
ネックレスの帯び飾りはふとした仕草に優雅に揺れ、所作を美しく見せてくれるよう。私の右隣は、フランス人形のような樋口百合子社長。中央から順に萬田久子さん、熊谷真実さん、杉本彩さん。紋付の男性は大衆演劇界の貴公子と呼ばれている劇団「花吹雪」の桜 春の之丞さんと桜 京之介さん。