口腔と全身の関連性を調べる
(1)口腔の老化度検査
1.口腔内診査
歯周病は歯を失う最大のリスク口腔内を診察し、歯の数、治療の状態、清掃状況、歯茎からの出血の有無、歯周ポケットの深さ、歯周や口腔粘膜の状態などを調べる。歯周ポケットの深さを調べることで、歯槽骨(あごの骨)の溶けている程度がわかる。
2.唾液分泌量検査唾液量は、全身の健康のバロメーター安静時と刺激時の唾液量(ガーゼを2分間嚙んだあとの重さ)を調べる。ストレスや薬剤が原因のドライマウスの場合は、安静時唾液が減少する傾向にある。
3.カンジダ菌検査カンジダ菌の増加は免疫力低下も原因綿棒で舌の上を擦り、培養してカンジダ菌の数を調べる。カンジダ菌は加齢に伴う免疫力の低下や唾液量の減少により増加し、味覚異常や口の中のさまざまな不快感の原因となる。
4.咬合力検査嚙む力が弱いと全身の筋力も落ちやすい咬合力測定器を左右の奥歯で思いきり嚙み、咬合力を測る。しっかり嚙むと脳刺激により、消化吸収能力が維持できる。嚙む力が弱いと全身の筋力や骨密度の低下につながる。
5.のみこみ力検査のみこみ力の低下は誤嚥の原因喉ぼとけに軽く指を当て、30秒間に何回唾液をのみこめるかを測定する(反復唾液嚥下テスト)。3回以上でほぼ問題なし。のみこみ力が落ちると食物が誤って気管に入り、誤嚥性肺炎を起こしやすくなる。