『きものSalon2018-19秋冬号』には、浅田真央さんが登場します。昨年現役を引退した真央さんに「たくさんの感動をありがとう!」の気持ちをこめて、編集部が特別に制作した、真央さんをイメージしたきものと帯をお召しいただきました。 きものSalon編集長による、この企画の舞台裏エピソードと、撮影時の模様をいち早くお届けします!
半年前におこなった『きものSalon 2018-19秋冬号』の企画会議で、「いま一番ご褒美をあげたい人は?」という問いに、編集部全員から声があがった人物、浅田真央さん! 日本全国、しかも地方のリンクを中心に行っている「浅田真央サンクスツアー」の最中、きもの雑誌の出演は難航を極めるかと、覚悟の上でのオファーが快諾されたときの編集部の歓びようは言葉にできないくらい!!でした。
翌日すぐに京都に向かい、「京絞り寺田」の寺田豊さんと手機(てばた)の帯匠「夢訪庵」の桝蔵順彦さんに協力をとりつけ、真央さんにご褒美としてつくってあげたいきものと帯のデザイン画を描いて相談。初めは一着のつもりでしたがアイデアが絞り切れずにもう一着!となり、さらにセンスのよさで一目置かれる京都のメーカー問屋さんにも協力を仰ぐことに。
しかし、一からのお誂えとしては時間的には若干無謀な企画……。そんな中、制作に携わる職人のみなさんひとりひとりが、「真央さんのためならば!」と、力を尽くしてくださり、イメージ通りの素敵なきものと帯が、撮影の2日前に出来上がりました。ご協力いただいたみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、そんなドキドキワクワクの中で迎えた東京のスタジオでの撮影当日。
「よろしくお願いします!!」と明るく華やかなオーラを纏って現れた真央さん。聞けば、午前中はスケートリンクでみっちり練習してから新幹線で東京入りしたとのこと。
忙しい中、この企画に興味を持ってくれたお礼を伝えると、「私、きもの大好きなんです。」と優しい言葉が。「これは絞りですか?この色はどうやって出すのですか?どんな時に着ていけるのでしょう?」と矢継ぎ早に質問の嵐です。こんなに興味をもってくれるなんて、なんと嬉しいことでしょう。撮影にも気合いが入ります。
『きものSalon』では、撮影時、帯揚げと帯締めはいくつか用意し、最終的に着付けの段階で、メイクや髪型と合わせて全体の雰囲気で決めるようにしています。真央さんにも見せると、「この帯締めは道明さんですよね、きもの好きの友人へのプレゼントを買いに、本店に行ったことがあります。どれも素敵で、組み方もいろいろあって、聞きたいことがいっぱいで、半日くらいいたかもしれません(笑)」と思い出して、楽しそう。
着付けを終え、カメラ前に立つ真央さんのきもの姿に、一同、おおーっ、口々に「きもの、似合うね!」「スタイル抜群!」。鍋島徳恭カメラマンも「身体の軸が違う。このしなやかな動き、素晴らしい!」と順調に撮影が進行していきます。
途中、みんなで写真チェックのときに、帯締めがちょっとおとなしいかなと考えていると、真央さんが「さっき迷っていたもう一本の帯締め、どうですか?」と、私の心を見透かしたかのような一言。すごい。「うん、やってみよう!!」と着付けの高橋惠子さんも即対応。
いまは何でも興味があって、着付けも習いたいし、いろんなことをやってみたい。と、前向きな真央さんに、みんなが夢をもらった撮影でした。
途中で帯締めを変えたカット、誌面上で探してみてくださいね。
(きものSalon編集長 古谷尚子)
8/20発売 『きものSalon 2018-19秋冬号』
表紙:後藤久美子さん
〔主な内容〕
後藤久美子さんと、娘エレナ・アレジ・後藤さんが着る「母娘のきもの」
私だけのご褒美きもの 浅田真央さんにご褒美を!編集部がお誂え
林 真理子さん 鹿児島きもの旅
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