【特集】あの最高峰時計はなぜ愛されるのか? 家庭画報.comが最高峰時計ブランドの“愛される理由”を徹底分析。各ブランドから、歴史や性能を楽しめる「入門時計」、私のスタイルにフィットする「定番時計」、いつかは欲しい「夢時計」の3本をご紹介します。
特集TOPはこちら>> 「グランドセイコー」とは――
「グランドセイコー」は“世界に挑戦する国産最高級の腕時計を作る”という志のもと、1960年にセイコーの高級腕時計ブランドとして誕生しました。当時はスイス製が高級腕時計の代名詞でしたが、それまでに培った技術の枠を結集して初代「グランドセイコー」を完成。国産では初めてスイス・クロノメーター検定優秀規格に準拠したモデルとして発売され、人気を博しました。
1960年に発表された初代「グランドセイコー」。この腕時計からブランドの歴史が始まりました。そして4年後にはカレンダー機能を搭載し、防水性能を水深50mまで対応した機械式手巻時計「GSセルフデーター」を世に送り出しました。1967年発表された「44GS」では、今に続くデザイン理念“セイコースタイル”を確立。“正確さ、美しさ、見やすさ、長く愛用でき、使いやすい”デザインを追求し、腕時計のケース・ダイアル・針のすべてにわたって平面を主体とし、面はできるだけ鏡面でゆがみをなくす、としました。平面へのこだわりは、日本人が大切にしている光と影のコントラストを美しく見せるのが平面であること、和の文化である屏風や障子なども平面と直線を主体に構成されており、日本の美を紡ぎ出すには“平面”という要素が欠かせないからです。
世界レベルの高級時計ブランドへ
1975年頃からはクオーツの普及とともに、「グランドセイコー」も機械式からクオーツ時計を生産していましたが、1998年機械式の「グランドセイコー」が復活。そして「メカニカルハイビート36000GMT限定モデル」が2014年度ジュネーブ時計グランプリ“プティット・エギュィーユ”部門賞を受賞し、「グランドセイコー」が名実ともに世界レベルの高級時計に。
2017年にはセイコーから独立し、時計ブランド「グランドセイコー」となり、スポーツウォッチや女性向けエレガンスウォッチなど、幅広い時計のラインナップを目指しています。
2016年から広告に登場している女優・天海祐希さん。天海さんのようにエレガントで自立した女性たちに、「グランドセイコー」の腕時計は支持されています。機械式時計は岩手県の雫石高級時計工房ですべて製造。「グランドセイコー」は国内の工場で部品生産から組み立てまで一貫して行う、日本唯一のマニュファクチュールブランドです。 表示価格はすべて税別です。 撮影/サトウアサ 取材・文/磯 由利子