オーナーは3人のオーストラリア人。メルボルンでレストラン数軒を経営するデビッド・マッキントッシュさん、 「ゼルダの伝説」などの人気ビデオゲームをヒットさせた世界的なゲーム開発会社タンタラスのCEOであり、起業家、作家としても活躍するトム・クレイゴさん、 そして、フードコンサルタントであり、「OUT」を実際に運営するセーラ・クレイゴさんです。
彼女はミシュランの星付きシェフとしても名を馳せるスカイ・ギンジェル氏と共にロンドンで「Spring」というレストランを開店させた腕利き。 「東京では、鮨なら鮨屋へ、天ぷらなら天ぷら屋へ、蕎麦なら蕎麦屋へといった具合にそれぞれの専門店へ足を運ぶでしょう? こういう食文化が根付いている街であれば、ひとつの料理だけに特化する私たちのコンセプトも受け入れられると考えたのです」 と出店の背景について語ってくださいました。
いただいたのはパスタと赤ワインのセット(4000円)。パスタの量が150gもあると聞いたときは、一瞬、ひるみました。 普通のレストランで出されるもののほぼ倍のボリュームですから。
でも、実際に口にしてみるとマイルドでありながら、後味が意外とさっぱりしているので進む、進む。 聞けば、クリームを使わず、北海道産のバター、オーストラリア産のオリーブオイル、塩、パルメザンチーズだけでシンプルに味付けしているとか。 そして、生パスタはイタリア産のオーガニック小麦粉を使った自家製だそう。 もちもちっとした食感がやみつきになり、いただく直前に目の前で削り出してくれるシーズン最上のトリュフの芳しい香りと相まって、気づけば目の前のお皿は空になっていました。