料理は見た目も大事。きゅうりの緑、からすみの黄色、花穂紫蘇の薄紫の彩りが美しいこのパスタは、その点も十分に満たした一皿です。味の点では、主役のアオリイカの口溶けと甘みを生かすことを重視します。それがキュウリの食感、カラスミの旨みと相まって美味しさにつながるからです。イカは薄皮まできれいにはいで硬い方(外側)に格子状の切れ込みを入れ、食べたとき口の中で身がほどけるよう横に走る繊維に対して縦にカットします。ここでは余熱だけで火を入れるので皮目を炙っておくとなおいいかもしれません。少々手間だという方は、イカソーメン用のイカで代用すれば時短できますよ。
裏技は、キュウリをチーズおろし器で千切りにすること。こうすることで、表面がザラザラしてソースがよく絡むのです。チーズおろし器がない場合は、切れない包丁を使うという手もありますよ。佐藤夢之介シェフの『旬の野菜でシンプル・イタリアン』より。
【材料 2人分】
・刺身用アオリイカ(またはイカソーメン用のイカ) 150g
・キュウリ 1本
・スパゲティーニ 160g
・花穂紫蘇(大葉で代用可) 5本
・カラスミ 30gくらい
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ニンニクオイル 大さじ1
・アサリだし [アサリ 200g/水 200cc/昆布 5cm角1枚]
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野菜ブイヨン 100cc