有川 浩さん原作の作品には、『図書館戦争』シリーズに続いての出演となる福士蒼汰さん。絶対にいい作品になる確信があったという。福士蒼汰さんも驚いた、すべてがナナになじむ高畑充希さんの声
今夏、カナダのモントリオールで開催された第22回ファンタジア国際映画祭で、観客の投票による「Bronze Audience Award for Best Asian Film」を受賞した映画『旅猫リポート』。猫が主要キャラクターとして登場し、高い演技力が求められることから映像化困難といわれてきた有川 浩さんによる同名小説がついに実写化され、受賞に至りました。
交通事故をきっかけに悟(福士蒼汰)の飼い猫になったナナ(声:高畑充希)。しかし、ある事情で悟はナナを手放さなければならなくなり、ナナと一緒に新しい飼い主探しの旅へ……。1人と1匹の物語を、福士さんとナナが素晴らしいお芝居で綴り、高畑充希さんの声がそこにピタッとはまります。福士さんも「高畑さんの声の質、しゃべり方……全部がナナになじんでいて驚きました。あとは、やっぱりナナのお芝居もすごくよくて」と絶賛。
でも撮影時、福士さんに高畑さんの声は聞こえません。ナナの言葉は「助監督さんが代読してくださったり、助監督さんが近くにいられないときは自分で間を作ったり」していた福士さん。ただ、それでは気持ちを作るのが難しかったのでは……と思われる悟とナナのシーンも。
「映画を観ているとナナの声が聞こえるのは自然なんですが、実際は猫がしゃべることのほうが違和感がありますよね。だから、普通にナナに対して抱く気持ちのまま演じていました。あのシーンが一番つらかったです」