きものダイアリー

中村米吉さんが語る、歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』

2018.09.06

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「創り手さんやお店と親しくなることで きものの楽しみはどんどん広がります」


そんな米吉さんに、お母様のおがわ恵子さんのきものと帯をご紹介いただきました。





米吉「こちらの単衣は父が芸術院賞をいただき、公演中の父の代理で母が
天皇皇后両陛下ご臨席の授賞式に伺った際に、お祝いとして僕と弟がプレゼントしたきもの……と言っても、実はまだお支払いは完了していないのですけれどね(笑)。刺繍は、家族ぐるみで親しくさせていただいていて、僕もおじさん、おじさんと呼ばせていただいている刺繍作家の長艸敏明先生のもの。おめでたい扇に添えて、さりげなく播磨屋の紋にちなんだ蝶も刺繍されています」。





米吉「こちらのきものと帯も、長艸敏明先生の刺繍です。帯は、僕たち父子の後援会が“稲穂の会”という名前なので、それにちなんだ稲穂。きものにはこちらも蝶が刺繍されていますが、母は歌手でもありますので、長艸先生のアイデアで、蝶の羽にさりげなく音符をあしらっていただいているんですよ」。

女方として舞台でさまざまなきものを着こなす米吉さん。街で女性のきものの着こなしに目が行くこともあるのでしょうか?

米吉「舞台の衣裳と実際のきものでは着付けも違いますし、そんなに気にはしていません。でも、夏場にお祭りや花火大会などで浴衣を着ている若い方を見かけて“もうちょっと衿を抜いたらいいのに”とか“その帯の位置、高いかな”と心の中でツッコミを入れることもあります(笑)。でも、それをとやかく言うよりは、浴衣からでも良いから多くの方にきものに馴染み、きものを着る機会を持ってほしいですよね。きものって僕らの世代には安いものではないですが、呉服屋さんと親しくなれば賢い買い方も教えてもらえます。実は今日着ているこの絽のお対も、仕立ててしまえば縫い目で隠れてわからない所に小さな傷があるんです。親しい呉服屋さんがこっそり教えてくださって、少しお手頃に買えたんですよ!」



『天衣紛上野初花 河内山』

歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎

出演:中村吉右衛門、中村梅玉、坂東玉三郎、中村魁春、中村東蔵、中村歌六、中村雀右衛門、中村又五郎、中村福助、坂東彌十郎、中村錦之助、松本幸四郎、尾上松緑、尾上菊之助、市川高麗蔵、澤村宗之助、中村歌女之丞、中村吉之丞、中村梅花、坂東亀蔵、中村歌昇、中村萬太郎、大谷廣太郎、中村種之助、中村米吉、中村児太郎ほか

期間:2018年9月2日(日)~26日(月)
昼の部11時開演 夜の部16時30分開演

●お問い合わせ
チケットホン松竹 TEL:0570-000-489
チケットweb松竹 http://www.ticket-web-shochiku.com
撮影/八田政玄 構成・文/清水井朋子 撮影協力/歌舞伎座
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