【作り方】
1:ソース・リヨネーズを作る。玉ねぎは薄切りにする。にんにくは半分に切る。
2:鍋にバター、1を入れて中火にかけ、焦げつかないように混ぜながら炒める。
3:鍋まわりが薄茶色になり、水分がなくなったら、白ワイン100ccほどを加える(写真上)。薄茶色の部分をこそげ取りながら混ぜる。同様に、水分がなくなったら白ワインを加えて炒めることを繰り返す。鍋肌の焦げはその都度こそげ落とし、旨味を玉ねぎに戻す。
4:玉ねぎがトロトロの濃い茶色になったら(写真上)、ブイヨンを加えて強火にする。沸騰したら弱火にし、アクが出たら取る。半量くらいになったらシノワで漉す。レードルなどを押しつけて、絞り出すようにする(写真下)。ソース・リヨネーズの完成。ソースは冷蔵庫で1週間、冷凍庫で1か月保存可能。使用する際は火を入れる。
5:玉ねぎはみじん切りにする。
6:フライパンにひき肉を入れて弱火にかける。ほぐしながら、ゆっくり炒める。細かくほぐれて肉の赤みがなくなったら、玉ねぎ、塩を加え、さらに炒める。
7:ひき肉の脂が出きり、玉ねぎの水分が飛んだら、火を強めて焼き色をつける。こしょうをふってさっと混ぜ、火からおろして少し冷ます。
8:ボウルに卵を割り入れ、カラザを取る。生クリームを加え、卵白を切るようによく混ぜる。
9:7に8を加えてひと混ぜし、弱火にかけ、ゆっくり火を通す。まわりから固まってくるので鍋肌からかき混ぜて内側に入れ込むようにする(写真上)。ひとつに固まってきたら、風味づけのバターを加えて混ぜ、とろとろに仕上げる(写真下)。皿にソース・リヨネーズを敷き、スクランブルエッグを盛り、トーストしたパンを添える。
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谷 昇(著)
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撮影/原 務