【問題】「バックスキン」、「ヌバック」、「スエード」は同じもの?
(1)同じものです
(2)違うものです
文/おおさわ千春(服飾スタイリスト)
「バックスキン」、「ヌバック」、「スエード」は、どれも表面が起毛した皮革のことですが、革の表裏のどちらを使うかによって呼び名や用途が変わってきます。
「バックスキン」は、BUCK SKIN、つまり“牡鹿の皮革”のことです。鞣(なめ)した革の表側にサンドペーパーをかけて起毛加工したのが本来の「バックスキン」です。(革の種類や裏表に関係なく、起毛した皮革すべてを「バックスキン」と呼んでしまうこともあるようです。)
「ヌバック」は、主に鞣した“牛革”の表側をサンドペーパーで細かく起毛加工したものです。バックスキンに似ていることから“新しいバックスキン”を意味するこの名前がつけられたとも言われています。「スエード」よりも毛足が短いぶん、丈夫で、ビロードのような高級感のある肌触りなので、靴に加えて家具や財布にも使われることがあります。
それに対して「スエード」は、鞣した革の裏側(肉面)をサンドペーパーや金属やすりで起毛加工したものです。削れば削るほど、綺麗で均一な起毛になるので、「ヌバック」よりも薄くしなやかになります。素材は、豚、牛、鹿、山羊などさまざまですが、傷など表面の状態に問題がある皮革を使うことが多い。用途は靴やブーツなどが中心ですが、豚革のスエードは財布の内張りにすることなどがあるようです。
【答え】2
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写真/PIXTA