「友情や人生をテンポよく、切なく描いた作品。出演できて幸せ」――篠原涼子
友達は勇気や癒やしをくれる、大切な存在
篠原涼子さん(以下、敬称略):すずちゃんは、高校時代の奈美を演じてくれた。同じ人物を演じて共有する、素敵な経験だったね。
広瀬すずさん(以下、敬称略):はい。一緒のシーンはわずかでしたけど、浜辺で私が現在の奈美に抱きしめられて泣くシーンで、篠原さんの、まるで娘を抱くような温かさ、包容力というのか、涙が止まらなかったです。すごい女優さんだなって。
篠原:すごいのは、すずちゃん。この若さで、明るさだけでなく、とても深い表情もできるもの。
広瀬:そんなふうにいっていただけてとても嬉しいです。でも今回同一人物を演じたことで、別の作品でご一緒することがあったら、今度は照れてしまいそう(笑)。
篠原:人生にとって、友情はとても大切だということを描いた作品だけど、すずちゃんは10代の頃の友達とは、どんな思い出がある?
広瀬:私は中学のときに、仲よしだった4人組がいて、今もずっと続いているんです。会えばすぐあの時代に戻れて、悩みを打ち明け合ったり、誰かの彼氏の話で盛り上がったり、楽しいしすごく癒やされます。高校時代は仕事で忙しくなったので、この映画で青春時代をたっぷり追体験した感覚になれて、とても楽しかった!
篠原:友達って本当に大切よね。私は仕事で高校を3か月でやめて上京したのだけど、中学時代の友達2人とは、やっぱり今も仲よし。なかなか会えないけど、誕生日には必ず連絡をくれたり。青春時代にはもう帰れないからね。でも、いちばん戻りたい時代だなあ。
広瀬:ああ、私もそうかもしれません。
篠原:この映画は死の間際にいるかつての仲間が、「皆に会いたい」といってくれたことからドラマが始まる、素敵なオープニングだったなあ。はじけていた青春時代とその後の一人一人が、どんなふうに生きてきたか。演じていて心にしみたな。
広瀬:私は、えっ、コギャルって何!?っていうところから始まって、びっくりの連続で(笑)。でも本当に、最高に素敵な仲間たちの物語でした。
篠原:そうか、コギャルを知らない世代だものね。私は劇中で制服を着たり、ルーズソックスがはけて楽しかったよ(笑)。
広瀬:90年代のポップスも、私にはすごく新鮮でした! この作品を観たかたたちが、自分の青春時代のいろんなことを思い出してくれたら嬉しいです。