リクエストに想像以上の表情で応えてくれる橋本 愛さんにカメラマンはすっかり魅了され、シャッターを切る数が普段の倍以上に。原作を読んで印象に残ったのは、実は“あたし”だった
『アズミ・ハルコは行方不明』などで知られる山内マリコさんのデビュー小説で、多くの共感を呼んだ『ここは退屈迎えに来て』が映画化されることに。監督を務めるのは、「女優さんがすごく輝いているのを見て、どんなマジックがあるんだろうなと思っていました」と主演の橋本 愛さんが語る廣木隆一さん。橋本さんは、廣木作品がもともと好きで観ていたそうで、「廣木監督の現場に興味があったので、すごく楽しみでした」といいます。
橋本さんは、原作も「発売当時に読んでいて。好きな小説でした」。そんな作品の「映画化に自分が関われるって、こんなにうれしいんだと思いました」というものの、実は原作を読んだときは、「(門脇)麦ちゃんが演じている“あたし”が私の中にすごく残っていたんです。だから、“あたし”をやりたいなと思っていたんですけど(笑)」という橋本さんは本作で、何者かになりたくて東京に出たものの10年が経ち、なんとなく地元に戻った“私”を演じています。