経済産業大臣指定伝統的工芸品である、秋田県大館市の「大館曲げわっぱ」。江戸時代から伝わる、日本を代表する伝統工芸品です。原材料となる秋田杉の繊細な木目や特性を生かし、伝統工芸士が丹誠込めて作っています。杉の薄板を曲げて作るため、もともとは円筒形の商品がメインでしたが、近年ではおひつやお弁当箱だけでなく、コーヒーカップやお皿、花器など、ライフスタイルに彩りを添えるさまざまなアイテムが作られており、そのデザイン性も現代の暮らしに合わせ日々モダンにお洒落に進化しています。
秋田杉の杉林。耐陰性に優れ、日光の差し込みにくい山奥でも生長します。美しい木目と、清潔で芳しい香りが特徴。江戸時代、この豊かな資源に着目した城代が、工芸品作りを推奨したのが始まりといわれています。現在も地元の職人たちが一丸となって守り伝える高い技術は、次世代に続く宝物です。
製材した秋田杉を煮沸し、冷めぬうちに“ゴロ”という道具を使って曲げ、形を作って固定し乾燥、山桜の皮で編み留めて仕上げます。