アメリカンサイズの至福体験
搭乗時間となり、いざ機内へ。席につくと、まずは備品をチェックします。寝具はウェスティンホテルがデルタ航空専用に開発したもの。真っ白い掛け布団は清潔感があり、軽くて暖かく、肌触りもソフト。大げさでなく、羽根布団のようです。
木材を使ったヘッドフォンは、耳に優しくフィットして使い心地よし。木の部分に刻印された「LSTN」が気になって調べてみたら、ロサンゼルスに本社を置く音響と慈善事業を手がける企業の名前でした。環境への配慮から、使用している木材はすべて家具とフローリングの会社から供給される廃材なのだそう。
肝心の座席はゆったりとした縦長の空間で、シートの向かいに足を載せられるオットマンのようなものがあります。が、なにしろアメリカンサイズなので、159㎝の私が座ると、つま先を伸ばしても届くか届かないかという距離。これじゃリラックスできないかも?と一瞬思いましたが、そんな心配は無用でした。シート脇のボタン一つで脚の部分がグイーンと上がってフラットになりますから、足先が届かなくても全然問題ありません。
座席の操作ボタンは7つあり、頭や背中、腰の位置を自分が快適なポジションにセットできるだけでなく、マッサージボタンも。ボタンが多いなぁと感心しながら次々押して試していたら、ビジネス慣れしている写真家のKさんから「このくらいは普通だと思うよ」と優しく耳打ちされてしまいました。あら。
それにしても、長時間のフライト中、ずっと脚を上げていられること、180度フルフラットのベッドシートでふわふわの布団にくるまって眠れることの何と幸せなこと! むくみ知らず、疲れ知らずで、本当に快適です。