男の更年期 女の更年期 50代は、女も男も輝きながらワンランク上の人生を謳歌する、黄金の人生のスタート地点です。だからこそ、ホルモンの力を高め新たな挑戦や夢の実現に向かうエネルギーを充満させたいーー。今は医学の力や、代替療法などでホルモンの分泌をコントロールし、ご自身が快適に生きる選択が可能に。人生設計に合わせ、体とのつき合い方を考える時です。
前回の記事はこちら>> テストステロンに着目し男性の健康を管理するメンズヘルス外来は、女性の更年期外来ほど数多く開設されているわけではありません。集中連載「男の更年期 女の更年期」第5回では、
順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授 堀江重郎先生が診療にかかわっているメンズヘルス外来を中心にどのような方針で診療が行われているのか、その実情をご紹介します。
順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授 堀江重郎(ほりえ・しげお)先生ライフスタイルや好みに合わせた生活指導で継続的な効果を狙う
日本初の「メンズヘルス外来」では、テストステロンに着目した男性の健康管理に積極的に取り組んでいます。
「健康寿命を保つためにテストステロンの量を定期的にチェックすることが大事です。人間ドック感覚での利用をおすすめします」と堀江重郎先生。
初診では、男性更年期専用の問診票で食事、運動、睡眠など生活全般の状況を確認すると同時に血液検査でテストステロンの量を調べます。
そして、数値に基づき漢方薬(補中益気湯)や亜鉛製剤、PDE5阻害薬などテストステロンを作り出す精巣の機能を高める薬剤を処方します。これらの薬剤で効果が出ない場合は月1回程度、テストステロンを注射で補うホルモン補充療法を実施します。
「薬を投与するだけでは半分しか効果が期待できません。薪をくべた暖炉の火が消えないようにすることが肝心です」と堀江先生は示唆します。
そのため、“この先、どのように過ごしたいのか”ということを丁寧にカウンセリングしたうえで、その人のライフスタイルや好みに即した生活指導を行うことに力を入れ、継続的な効果を上げています。
男性更年期障害 治療の選択肢
男性更年期外来ではテストステロンを高めるために下記のような治療が主に行われています。
●生活習慣を見直し、適度な運動を行う
●漢方薬(補中益気湯)などを服用する
●男性ホルモン補充療法を行う大病や高齢で元気がないときホルモン補充療法が劇的に効くことも。日本Men’s Health医学会/メンズヘルス外来一覧
http://www.mens-health.jp/clinic順天堂大学医学部附属順天堂医院
メンズヘルス外来
●順天堂大学医学部附属順天堂医院 メンズヘルス外来
東京都文京区本郷3-1-3
電話:03(3813)3111
診察:第1・第3土曜午前 要予約 要紹介状
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/