クリエイターとして演劇から映画や小説までマルチに活躍し、個性派俳優としても異彩を放つ才人。ふとした時に漂う色気とソフトないい声も魅力。今回の“会いたい人”は松尾スズキさん。12月に、自身といまや超人気個性派集団となっている「大人計画」の30周年を記念した一大イベント、『30祭(SANJUSSAI)』を開催します。プログラムは、過去の劇団公演にまつわる品々や松尾さんのイラスト原画の展示、松尾さんとそのファミリーによるコンサート、トーク付きの劇団名作上映会など、ファン垂涎のものばかり。 チケット一斉発売を前に、お話を伺いました。
――松尾スズキの名で主宰する劇団、「大人計画」を旗揚げして、奇しくも平成とともに30年。今回の周年イベントは、いつ頃から企画されていたのですか?
「自分で気がついたのか、誰かに言われたのかは忘れちゃったけど、来年30周年だな、何かイベントやるかなと、去年うっすら思ったのが最初ですね。40周年があったとしても、僕はその時65歳。気力が残ってるとは思えないから、やるなら今回だなと。それなら、やったことがないことをやろうと思って、コンサートを企画しました」
――松尾さんのコンサートですか?
「まあ、そうかな。僕はどのくらい歌うのか、あるいは歌わないのかわからないけど(笑)、バンドの生演奏をバックに、コーラス隊を4人くらい引き連れて、ジャズとかミュージカルの曲を大人の雰囲気でやりたいなと。うちの宮藤(官九郎)や星野(源)がやってないことをやるつもり。とか言って、星野の歌を丸々歌ってる可能性もあるけど(笑)」