実はローゲージニットって
手ごわいアイテムなんですそもそも、目の粗いローゲージニットは、年齢を問わず着こなすのが難しいアイテム。ニット自体にボリュームがあるので、少年のようなカリッとした体型の人以外は、実際より太めに見えてしまいがち。
加えて手編みのようなナチュラルな風合いを生かしたカジュアル感が持ち味なので、大人が着ると、どうしても“ほっこり”した印象に見えてしまうのです。
また、ローゲージを着るなら、ボトムスはすっきりと細身なパンツにしてバランスを取りたいところですが、今季はワイドなどのボリュームパンツを合わせないと古臭く見えてしまいます。
このボリューム×ボリュームの組み合わせで素敵に見えるのは、モデルのような、かなり長身かつ細身の人だけ。ただでさえボディラインが緩んできている迷い世代が、あえて挑戦するアイテムではありません。
着るとなんだか可愛く見えるような気がして、つい手を出したくなる気持ちもわかりますが、単品で見るのではなく、全身のバランスがどうなのかきちんと吟味してほしいと思います。
ハイゲージニットなら ワンサイズ上げて買うとベターボディラインが表れやすいハイゲージニットの場合、気をつけてほしいのは、背肉と脇の肉。去年着ていた時にはこんな段差あったっけ??と目を疑った経験のある方も少なくないはずです(笑)。
加齢と共にお肉がついてしまうのはどうしようもないことなので、無理をせず、ワンサイズ上げましょう。ゆとりができてお肉が目立たなくなり、その結果、逆にすっきり見えるということもよくあるのです。
また、首の見え方が印象を大きく左右するので、首周りのデザインにはこだわって。大きめのネックレスやスカーフで目線を上に持ってきたほうが、バランスよく見えますので、試してみてくださいね。
迷い世代になったら 質にこだわることも大事私がニットのチクチクに耐えられなくなったように、迷い世代はお肌も変化の時を迎えます。素肌に着るニットは、素材のよし悪しがダイレクトに感じられるアイテムなので、上質な素材を選ぶことをおすすめします。
特にベーシックなデザインのニットは、少々値が張ってもクオリティのよいものを選んだほうが満足度も高く、長く着られるのでお得です。
迷い世代のおしゃれルール:40代がニットを美しく着こなす秘訣は、サイズ感と品質。これを肝に銘じて、今の自分に似合うニットのおしゃれを楽しみましょう!
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。