ドラマ『リバース』の狂気的な村井香織役、『ブラックペアン』のクールな猫田麻里役で視聴者に強烈なインパクトを残した趣里さん。趣里さんが演じたのは、エキセントリックな言動に走るヒロイン
劇作家・小説家の本谷有希子さんが2006年に発表した小説『生きてるだけで、愛。』が映画化され、「舞台などを拝見して、いつか本谷さんが描く世界に入ってみたいと思っていました」という趣里さんが、真っ直ぐすぎるがゆえにエキセントリックな言動に走るヒロイン・寧子役を演じることに。難役に挑んだ、主演の趣里さんに作品について伺いました。
鬱が招く過眠症のため、引きこもり状態の寧子。同棲して3年になる津奈木(菅田将暉)は、寧子が理不尽な感情をぶつけても静かにやり過ごし、怒りもせず喧嘩にもならず。そういった態度が余計に寧子を苛立たせ……。そんな寧子に「共感できるというか、理解できるところがありました」と趣里さん。
「寧子は、変わりたいけど変われない。このままではいけないってわかってるんですよね。だから、アルバイトもしてみるし、津奈木とも関わろうとする。人が好きなんだなってすごく感じました。それで、どこかで周りの人にも自分にも期待するんだけど、ダメな自分というのもわかっているんですよね。そういう部分は、わかるなーって思いました」