価値あるジュエリーを見極める基礎知識
1.耐久性にもかかわる硬度について
最も硬度の高いダイヤモンドを10とすると、ルビーやサファイアは9、エメラルドは7 1/2~8。石英(水晶)は7です。
砂埃などにも含まれる石英など7より硬度の低いものは簡単に傷がついてしまうので、長く価値を保つためには硬度7より硬いということが宝石としての一つの条件になります。
2.処理の有無について
そもそも自然のままで欠点のない美しい宝石は研磨以外の処理を施す必要がありませんが、ルビー、サファイア、エメラルドでは無処理で美しいものは大変希少で非常に高価です。
そのため加熱や含浸をして美しさを引きだして宝石に仕上げる技術が広がり、より多くの人が楽しむことが出来るようになりました。もちろんこのような処理を施して美しくなるものは少なく希少です。
現在は鑑別技術が進歩して国際的なラボでは処理の有無についてもレポートに意見を記しています。資産性を重視するのであれば無処理の宝石を求めたいものです。
3.見る目を養う
“良い宝石”に出会うには信頼できる専門家に助言してもらうことが大事ですが、ご自身の目を養うことも大切です。一流店には高品質な宝石がありますので、より多くの宝石を見て良いと言われた宝石を目に焼き付けておくことです。
ご覧になるお店の照明がまちまちな場合はお持ちの同種の宝石と比べることもとても有効です。プロのバイヤーも買い付けの際はマスターストーンと比較します。
最近はスマートフォンのカメラも高性能なのでお店の許可が得られれば画像を撮っておくことも記録になります(原田信之)。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/Fumito Shibasaki〈DONNA〉 取材・文/土橋育子
「家庭画報」2018年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。