【特集】あの最高峰時計はなぜ愛されるのか? 家庭画報.comが最高峰時計ブランドの“愛される理由”を徹底分析。各ブランドから、歴史や性能を楽しめる「入門時計」、私のスタイルにフィットする「定番時計」、いつかは欲しい「夢時計」の3本をご紹介します。
特集トップはこちら>> 「バックス & ストラウス」とは――
バックス & ストラウスは1789年に創業された、ロンドンを拠点とする世界で最も古いダイヤモンドメゾンです。当初はジュエリーを製造、1851年にロンドンで開催された第1回万国博覧会で展示されたブレスレットは、現在でも大英博物館に収蔵されています。1888年からダイヤモンドの研磨及び製造に特化するようになりました。その後200年以上にわたり、世界中のジュエラーにダイヤモンドを供給する専門メーカーとして、信頼と実績を確立。
バックス & ストラウスは金細工職人、ゲオグル・カール・バックスが1789年にロンドンで創業。1856年にはもう一人の創始者、マックス ストラウスが事業に参加。1800年代初頭にロンドンの宝石取引地の中心地、ハットンガーデンにオフィスが建てられました。当時から、最高級のダイヤモンドを意味する“Masters of Diamonds”と呼ばれていました。フランク ミュラー ウォッチランド社にハイジュエリーとジュエリーウォッチ用のダイヤモンドを供給するサプライヤーとしても携わっていた縁で、2006年に共同事業として時計ブランド「バックス & ストラウス」を設立。時計デザイン及びダイヤモンドのカッティング、ポリッシュ、セッティングはバックス & ストラウス デザインチームが行い、時計製造はフランク ミュラーという役割分担で、旗艦コレクション「リージェント」「ピカデリー」「バークレー」を発表しました。“ダイヤモンドを最も美しく見せるための腕時計”のコンセプトのもと製作されたこれらのコレクションは、理想的なジュエリーウォッチと話題になりました。
腕時計に使用するダイヤモンドには、「ハート & アロー」と呼ばれる独自のカッティングが施されています。上部のクラウン面からは8本の矢が、下部のパビリオン面からは8個のハートが現れます。この「ハート & アロー」こそ、バックス & ストラウスの証であり、光のコントラストを究極に高め、理想の輝きを生む“アイデアルカット”なのです。すべての腕時計のリューズの先端に、この「ハート & アロー」のダイヤモンドが収められています。 イギリスの歴史・文化とともに
バックス & ストラウスの腕時計は、ロンドンの歴史的遺産がインスパイア源。中心となる3つのコレクションには、バークレー・スクエア、ピカデリー・サーカス、リージェント・ストリートなど、ロンドンの街に由来する名前がつけられています。2012年にはエリザベス女王の即位60周年を記念して、ロイヤル・サイファ(英国王のマーク)入りの“ダイヤモンド ビジュリー コレクション”を発表し、そのゴージャスなダイヤモンドが話題になりました。2013年には英国ナショナル・バレエ団と提携するなど、イギリスの歴史と文化を大切にしているブランドです。
英女王エリザベス2世の即位60周年を記念して作られた「ダイヤモンド ジュビリー コレクション」は2種類のケース展開で60本限定。厳選された最もクオリティの高いダイヤモンドがセッティングされており、ケースサイドには女王の即位年“1952-2012”が刻印。イングリッシュローズが描かれたロイヤルパープルの文字盤をダイヤモンドが囲む、その煌きは、高貴な存在感を誇ります。 表示価格はすべて税別です。 撮影/サトウアサ 取材・文/磯 由利子