迷い世代の服選び 「最近何を着ても似合わない」と悩む“ファッション迷い世代”の女性に向けて、雑誌『家庭画報』で活躍するスタイリストのおおさわ千春さんが、誰でも実践できる服選びのルールとポイントをお届けします。
これまでの記事を読む>> 迷い世代の服選び 第32回
服装でソンをしない人になる
服装を変えるだけで 印象は手軽に変えられる?!服装は、その人の印象を左右する……もちろん、その通りだと思います。何故なら、着ているものは、その人の好みを語るものであり、ライフスタイルを映す鏡だから。
でも、40歳を過ぎると、印象は、単純にその日着ている服だけで決まるものではなくなると思うのです。「見かけ」じゃなく、雰囲気や仕草、話し方など、着ている服を含んだすべての要素をひっくるめて、その人の印象が形づくられていきます。
特別な場だからといって、ブランドの高額なスーツを着たから素敵に見えるのかというと、そうではありませんね。逆に着慣れていない感じがあらわになり、薄っぺらな人に見られてしまうかもしれません。
年をとればとるほど、服装が人物がマッチしていることが大切なのです。
「第一印象」が物言う機会は
年と共に減っていく「綺麗に見せたい」「スタイル良く見せたい」「流行をセンス良く取り入れておしゃれに見せたい」……若い頃は、こういう欲がおしゃれの第一歩だったのではないでしょうか。
新しい人との出会いも頻繁にあり、第一印象が物を言う機会も多かったと思います。しかし、年齢を重ねると共に、その機会はどんどん減っていく、というのが私の実感です。
日々の生活の中で、会う人は決まってきますし、「こういうふうに見られたいから、こういう服を着なきゃ」というシーンは少なくなるような気がします。
着ている服の第一印象で得をする、損をする、ということよりも、もっと大事なのは、教養だったり、優しさだったりと言った、人としての魅力。それは、ほんの少し話してみれば、何となく透けて見えるものなのです。
例えば、アクセサリーをじゃらじゃらつけて、パッと見は派手な女性がいたとします。