孔雀色の輝きがあふれ出す、
この珠を見よ
文=山口 遼(宝石史研究家)
沖縄で黒真珠の養殖が成功したのは約50年前のこと。現在ではその技術がタヒチなどに移転して、タヒチが世界最大の養殖国となっています。そうした中で、清美堂真珠を主宰する磯和晃至さんは、自身で年に何度もタヒチに赴き、最上質の黒真珠だけを選び抜いて集め、さらにその中で「ピーコック」と呼べるだけの真珠を専門に扱うことに専念しています。その執念に近いこだわり方は、世界の宝石業界の中でも有名です。
さらにそこから選別に選別を重ね、非常に希少価値を持つある特別な色だけが「スーパーピーコック」と呼ばれ、珍重されています。スーパーピーコックには、その艶、そしてクールな美しさなど、ほかの宝石には見られない不思議な魅力があり、名実ともに大人の女性にふさわしい宝石。自然が生み出す緑のオーラをまとった夢のような真珠なのです。
海が生み出す自然な表情を写し取った「うず潮」コレクション。真珠を包み込むホワイトゴールドとダイヤモンドのカーブは、繊細でリズミカル。どんな装いにも合う出番の多い逸品です。ブローチ「うず潮」(WG×黒蝶真珠10~11ミリ×ダイヤモンド)200万円 ブローチをセットした三連ネックレス(あこや真珠)180万円 ペンダント「うず潮」(WG×黒蝶真珠10ミリ×ダイヤモンド)85万円 同イヤリング(WG×黒蝶真珠10ミリ×ダイヤモンド)110万円/すべて清美堂真珠今回のコレクションのデザインテーマは「波」。黒真珠をはぐくみ育てた海、そして波が描く曲線を用いて、女性らしさを強調したジュエリーが誕生しました。デザインに携わったのはすべて女性デザイナー。黒真珠のほかにも、さまざまな色合いの真珠を合わせて、まったく新しいパールジュエリーを作り出しています。清美堂真珠のこだわりと美意識が生んだ、輝かしい真珠の世界を感じ取っていただければと思います。