ハイクレア城に暮らす ドラマ『ダウントン・アビー』で一躍脚光を浴びた英国ハイクレア城。その城に今も住む第8代カナーヴォン伯爵家のライフスタイルを、英国フリーライター山形優子フットマンが取材。貴族の暮らしに息づく英国文化をご紹介します。
(今までの連載はこちら) 今回はクリスマス特別編! 3回にわたって、ハイクレア城のクリスマスストーリーをお届けします。
ハイクレア城のクリスマス
Vol.2 レディ・フィオーナのクリスマス
クリスマスツリー前でくつろぐ愛犬たち。前回はハイクレア城で開かれるさまざまなクリスマスのチャリティイベントについてお伝えしました。今回はカナーヴォン伯爵夫妻を主役に、ハイクレア城のクリスマスを語りましょう。
カナーヴォン夫妻のクリスマス
カナーヴォン夫妻がクリスマスをハイクレア城で過ごすのは、1年おきと決まっています。偶数年のクリスマスはハイクレア城で、奇数年はレディ・フィオーナが幼い頃過ごしたコーンウォールへ(
レディ・フィオーナの幼少期のエピソードへ)。 「毎年だとスタッフが気の毒で。彼らもクリスマスを家族と過ごしたいはず」とのレディ・フィオーナの配慮からです。
今年はハイクレア城です。家族のほかに、伯爵の親戚、レディ・フィオーナの5人の妹さんとその家族、友人も加わり、約20人が城に滞在しますから、本当に『ダウントン・アビー』の生活が戻ってきたようです。
伯爵家の温かいおもてなし。クリスマス・アフタヌーン・ティー。ゲストが続々と到着する23日頃からは、クリスマス・アフタヌーン・ティーが毎日午後4時頃サロンに用意されます。 おなじみのスコーンに、スパイスの効いたミンスパイ、天使の形をしたジンジャーブレッド、ターキーのサンドイッチなど、クリスマスのお菓子や食べ物が満載。
寒い外気の中、散歩や乗馬を楽しんだゲストは、暖炉が燃えるサロンで、紅茶を楽しみながら、久しぶりの再会に話が弾みます。酒類を好むゲストにはクリスマスカクテルが振る舞われます。
ゲストのリクエストによって、クリスマスカクテルも振る舞う。