【作り方】
1:昆布だしをとる。水出しの場合は、昆布の表面を固く絞った布などで軽く拭き取り、水に浸けてそのまま一晩おく。15℃前後が好ましく、冬場は常温、夏場は1時間くらい常温に置いてから冷蔵庫に入れるとよい。
2:ゴボウ、サツマイモ、ニンジン、レンコンは皮付きのままよく洗い、他の野菜は皮をむき、すべて1cm角くらいにカットして別々にしておく。
3:深めの鍋にニンニクオイルをひき、弱火にかける。
4:3の鍋で野菜を炒める。材料表のポロネギから里芋までを(小松菜は除く)、上から順に一種類ずつ炒めていく。一種類野菜を入れたら、その都度ひとつまみの塩を振り、焦げつかないよう木ベラなどで混ぜながら、野菜に汗をかかせるように炒めていく(野菜の旨みを引き出し、煮詰めていくイメージ)。
5:4を里芋まで炒め、焦げつく前に昆布だしをヒタヒタまで入れ、弱火でコトコト20分くらい煮込む。
6:全体に火が通ったら、涼しいところでゆっくり冷ます。
7:6が冷めて味が落ち着いたら、再び火にかける。沸いたら小松菜を加えさっと火を通し、器に盛り付ける。
著者は東京・小石川のイタリアンレストラン「シンプル リトルクチーナ」オーナーシェフ。料理は野菜が中心で、肉、卵、チーズ以外の乳製品を使いません。しかし肉好きが敬遠する「健康そうだけど物足りない料理」ではなく、肉好きをも満足させる充実した美味しさが特徴です。秘密は昆布だしをはじめとするだしの使い方にあります。かといって和風イタリアンではなく、「佐藤夢之介のイタリアン」としかいえない料理なのです。四季のレシピをお楽しみください。
佐藤夢之助(著)
定価:本体1,500円+税
撮影/西山 航