【問題】 天気予報でいう「春一番」って何ですか？
取材・文／磯 由利子
春になると日本付近を低気圧が発達しながら通過することが多くなり、広い範囲で南よりの強風が吹くようになります。
こうした強風は船舶の遭難につながることから、古くから漁業関係者の間では、春先に吹く強風を「春一（はるいち）」や「春一番」と呼んで警戒してきました。
気象庁では立春（2月4日頃）から春分（3月21日頃）までの間に、日本海で低気圧が発達し、広い範囲で暖かい南よりの強めの風（毎秒8m以上が目安）が吹いた際には、地方ごとに「春一番のお知らせ」を行っています。
「春一番」は、乾燥した強い南風により大火災が起こりやすくなったり、急な気温上昇が雪崩を誘発したり、急速に発達する低気圧で海上は大シケとなり海難事故につながるなど、災害のサインという面もあります。また、この強い南風は突風を伴うこともあり、いつもの行動にも注意が必要です。
「春一番」と聞くと、寒い冬がもうすぐ終わるイメージですが、実際は季節外れの高温の後は、冬型の気圧配置に戻り、寒暖の差が激しくなることがしばしばあります。 風邪も引きやすくなりますので、体調管理に気をつけて、春を待ちたいですね。
【答え】季節が冬から春へと変わる時期に、初めて吹く暖かい南よりの強風を言います。
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写真／PIXTA 取材協力／
気象庁
