【問題】
「魚には白、肉には赤」 を守ったほうがいい?
文/谷 宏美(ワインライター、J.S.A.認定ワインエキスパート)
多くの人はワインを白と赤に分類しがちです。また「すっきりしているのは白ワイン、重厚なのは赤ワイン」と思われているのではないでしょうか。このため、「魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワイン」が今でも定説のようです。
けれど、ひとくちに白・赤といっても、コクのある濃厚な白ワイン、軽やかな味わいの赤ワインなどさまざまなタイプがあります。加えて、赤ワイン品種のブドウを使ったロゼワイン、醸造過程でアルコールを添加し、アルコール度数を高めたシェリーやポートなど、ワインは実に多彩。赤白で決めてしまうのはもったいないこと。
魚料理でも、たとえばまぐろなどのグリルなら軽めの赤ワインが、トマトベースのソースなら酸味のある赤ワインが合います。照り焼きや蒲焼きといったしょうゆベースのソースもさまざまな赤ワインとのペアリングが考えられます。
肉も同様。チキンやポークのローストをハーブの風味などでシンプルに味わう場合や、焼き鳥などは白が合います。
素材やソースの色を考えて、白っぽいか赤っぽいか、でワインを判断するのも大まかな目安になります。あまりルールにとらわれず、ペアリングを見つけ出すつもりで自由に発想してみましょう。そのときに何を飲みたいかの気分も大切です。
【答え】素材や調理法から発想して。そのときの気分も大切に。
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写真/PIXTA 協力/
奥山 久美子(アカデミー・デュ・ヴァン 副校長)