右/ゆるやかな糖質制限食で本物の美しさと健康寿命を追求する
山田 悟先生
左/最新アンチエイジング医学で健康先進国ニッポンを目指す
森下竜一先生 【対談】人生100年時代をいかに健やかに生きるか
大阪から世界に向けて未来の健康づくりを発信する
山田 2025日本万国博覧会の開催地が大阪に決定しました。おめでとうございます。森下先生は万博基本構想委員をお務めで、誘致活動にも尽力されました。
森下 ありがとうございます。1970年に開催された大阪万博から実に55年ぶりの開催となります。前回の万博当時、私は8歳で岡山から特急つばめに乗って向かいました。
大きな話題をさらった“人間洗濯機”をはじめ“携帯電話”や“動く歩道”などの最先端技術に目が釘づけになった思い出があります。あのときのように心がわくわくする体験がもう一度できるのかと今から本当に楽しみです。
山田 今度は観る側から仕掛ける側に回られるわけですね。2025万博のコンセプトについてくわしく教えてください。
森下 今回は大阪市湾岸部の人工島・夢洲(ゆめしま)が会場です。「いのち輝く未来社会のデザイン」というメインテーマのほか「多様で心身ともに健康な生き方」と「持続可能な社会・経済システム」がサブテーマです。
これらのテーマのもと人工知能(AI)など近未来の最新技術を駆使した体験型パビリオン(展示館)が並ぶでしょう。
「入館するだけで10歳若返るパビリオン。誰もがわくわくする健康体験を提供したい」―森下竜一先生山田 日本だけでなく世界中で長寿化が進行する中、万博においても“健康”は重要なテーマの一つに位置づけられているのですね。
ちょっと気の早い話かもしれませんが、健康分野ではどんなパビリオンのアイディアをお持ちですか。
森下 はい、パビリオンの全体デザインはこれからですが、抗加齢医学を専門としている立場から“10歳若返るパビリオン”を作ってみたいと思っています。
山田 それはとても面白い。健康寿命を延ばすことに関心の高い成熟世代には特に喜ばれそうです。
森下 パビリオンの入場ゲートにチケットをかざした瞬間からその人が何か体験するたびに、腕などに装着して利用するウェアラブルデバイスに生体データが蓄積されていって、エネルギー摂取量や消費量、さらには運動量などもわかるようにしておく。
こういう行動をすれば自分が若返るということを来館者に体感してもらい、日常生活に戻ってからも、その行動が継続できる仕掛けにしたいのです。
山田 万博のサブテーマである「多様で心身ともに健康な生き方」に対して来館者の気づきや行動変容を促すのですね。
森下 そういうことです。
「“健康食はおいしくて当たり前”の世界観を、2025万博と共有したい」―山田 悟先生大阪万博開催決定に道頓堀も歓喜に沸いた。次のページで詳しく紹介します。