大阪ウエルネス革命 第5回(最終回) 2025日本万国博覧会の開催が決定し、熱い視線と大きな期待が集まる大阪。世界中で長寿化が進行する中、万博では「健康」が重要なテーマの一つです。 そして“粉もん”文化が浸透する食の街でも今、低糖質化への挑戦が始まっています。ゆるやかな糖質制限食で、より美しく、健康寿命を延ばす。万博に向け、大阪の食はさらに進化し続けます。
前回の記事はこちら>> 「揚げている音も食欲をそそりますね」と食・楽・健康協会 代表理事の山田先生(右)。カウンターで、大谷健次さん(左)の流れるような仕事ぶりを満喫。手をかけた生パン粉とフレッシュな油で、軽やかな口あたり
「串かつ凡 北新地」
銅鍋の中に注がれた油は「透明感のある美しさですね、理想的!」と思わず山田先生も目を留めたほど。端正な串揚げが幅広い人気を呼ぶ「串かつ 凡」のメニューには、その油をはじめ、いくつもの工夫があります。
「油の大敵は酸化。ラードと綿実油をブレンドした油は、常にフレッシュなものを使うようにしています。
また、ころもは特製の生パン粉を。乾燥パン粉だと油を吸ってしまいますからね。あまり細かくしすぎると食感がなくなる。素材の味ところものバランスが大切です」(総料理長・大谷健次さん)。
揚げやすいよう自ら作った串に具を刺して、油の中へ。揚げ上がりには、箸でつまんで油を飛ばします。さらに低糖質メニューのためにデビューしたのが「ミックスナッツごろも」。ざっくりと砕いて、今回はくるみ豆腐とデザートのフォンダンショコラにまとわせました。
揚げる素材も根菜は外して低糖質な15品を厳選。「素材感を大事にした串揚げを目指しています。ソースなどに頼らなくても、軽やかに召し上がっていただけるのでは」。
献立の詳細は次ページでご紹介します。
本日の串揚げ一式。下準備に手をかけられた一串一串は、それぞれが一品料理のよう。14名ほどが座れるカウンターのほか、個室もあり。