五感で食す会席料理
星のや京都
嵐山の絶景に囲まれて佇む「星のや京都」。こちらで出される料理には、古都らしい伝統と革新の心が息づいています。器選びや盛りつけに高い品格を漂わせながらも、素材の取り合わせや調理法には細やかかつ大胆な創意工夫が。
月替わりの八寸。土佐煮にした筍を巻いた筍ずしや、卵の白身やタピオカ粉による独特の食感の手綱巻きなど、春らしい品々が。器は、清川壹陶作の赤地金襴手菱型皿。どのひと皿も「五味自在」のコンセプトにふさわしく、目、舌、食感、香りなど五感で食の歓びを味わえるよう仕立てられています。「京料理は、各地から献上された極上の素材や渡来ものを取り入れながら発展した歴史を持ちます。その柔軟さを引き継ぎ、全国から厳選した食材、海外で学んだ技法も用いて新たな料理を生み出したい」と久保田一郎総料理長。
久保田総料理長は、京都の割烹に生まれ、日本料理を学んだ後、フランス料理の修業のため渡欧。ミシュランの星を獲得したロンドンの日本料理店の総料理長も務めた。ごまの香ばしさが印象的な、真鯛中骨のだしと醤油を含ませたごま醬びしお添えの刺し身など、工夫に満ちた料理の競演が心に刻まれます。
向付は、昆布締めにした桜鯛の薄造り。醬油代わりのごま醬を添えて。器は、小坂大毅作の染付芙蓉手向皿。全室リバービューの客室ではオリジナルの畳ソファでくつろげる。星のや京都京都市西京区嵐山元録山町11-2
TEL:0570(073)066(星のや総合予約/9時~20時)
URL:
https://hoshinoya.com/kyoto/[基本料金]1泊1室6万7200円~(税・サービス料、食事代別)
撮影/鍋島徳恭 取材・文/鈴木糸子
『家庭画報』2019年2月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
※(税別)(サービス料別)とあるものには別途、消費税やサービス料がかかります。表示されている宿泊料金はシーズンの最低料金です。料理は状況によって、一部メニューや盛りつけが異なる場合があります。