師匠譲りの端正な味、茶趣に満ちた器で7席のお客をもてなす
谷町筋から少し入った通りにひっそり暖簾を掲げる「照屋」。築100年の蔵の扉、アプローチを経て店内に入ると、無垢のタモ材のカウンターを配したモダンな和空間が広がります。
「料理も空間も、培ってきた経験や見てきたものがベースです」と話す店主の照屋克規さんは「祇園丸山」や「飯田」などの京都の名店で十数年修業。
見た目の派手さより見えない部分に工夫を施すシンプルな料理を信条とし、2月の煮物椀は甘鯛のうまみに合うみぞれ仕立ての穏やかなだしを使い、のどぐろの焼き物はあっさりとした幽庵地で仕上げます(写真上)。
師匠譲りの好みで選んだ、鈴木表朔(2代)作・鶯宿梅(おうしゅくばい)の椀や明代の呉須赤絵の皿が眼福を添えます。コース1万2000円。要予約。
Information
照屋
大阪市中央区上汐2-1-24 グレース上汐1階
表示価格はすべて税抜きです。
「家庭画報」2019年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。