【作り方】
1:ベースをつくる。鍋にバターを入れて弱火にかけ、溶けたら薄力粉を振り入れる。色をつけないように炒め、クッキーが焼ける香りがしてきたら、冷たい牛乳を一気に注ぐ。ホイッパーで全体を混ぜ、濃度がついたら火から外す。
2:1が熱いうちに卵黄を溶き入れて素早く混ぜ、さらにチョコレートとグラニュー糖を入れて、溶かしながらしっかりと混ぜ込む。別に溶かしたチョコレートを混ぜ込むよりも、このほうが分離せず安定する。乾かないよう表面にラップを貼り付けて冷ます。ベースの完成。
3:型の準備をする。内側に柔らかくしたバターを刷毛でまんべんなく塗る。グラニュー糖をたっぷり入れ、型を回しながら逆さにして余分なグラニュー糖を落とす。縁についたグラニュー糖は指でぬぐう。
4:メレンゲをつくる。ボウルに卵白を入れてホイッパーで泡立てる。四分立てくらいになったら、グラニュー糖の1/3 量を入れてさらに泡立てる。ただ泡立てるのではなく、気泡を均一に整えるイメージで。
5:七分立てくらいになったら、さらに1/3 量のグラニュー糖を入れて泡立て、十分立ての少し手前のところで残りのグラニュー糖を入れ、なめらかで艶のあるメレンゲにする。
6:2のベースに、5のメレンゲの1/3 量を入れ、よく混ぜ合わせる。後から入れるメレンゲをなじみやすくするためなので、この最初のメレンゲはしっかり混ぜて泡が潰れてもよい。
7:さらにメレンゲの1/3 量を入れ、ゴムべらを縦にして底から持ち上げ、切るようにして混ぜる。
8:全体を混ぜきらず、まだらな状態で残りのメレンゲを入れたら、切るようにしてメレンゲの白い部分が消えるまで混ぜる。
9:バターを塗り、グラニュー糖をはたいた型に8を入れて表面をすり切り、平らにする。縁にペティナイフを入れたら、縁からやや斜めに角度をつけて、型と生地の間に隙間をつくるようにぐるっと回す。185℃に予熱したオーブンで15~20分焼く。仕上げに粉糖を振る。
代々著名なシェフを輩出してきた老舗フレンチ「銀座レカン」6代目のシェフ高良氏はSNSでも大人気。本書はそんな高良シェフによる「基本のフレンチ」のレシピブックです。素材も身近なシンプルなものを用いながら、伝統に培われたフレンチの基礎をひと皿ひと皿、丁寧に作り、味付けのコツやテクニックの極意を語ります。工程写真も多数。誌上スーパーシェフレッスンという一冊でまさに保存版。
高良康之(著)
定価:本体1,800円+税
撮影/櫻井めぐみ