180㎝を超える長身。顔が小さく肩幅が広いので、そばで見ると余計に大きく感じる。――日本の舞台作品への参加は今回が初めてですが、韓国ミュージカルには何本も出演し、高い評価を得ているソンジェさん。韓国と日本の稽古で違いを感じる部分はありますか?
「びっくりしたのは、日本では稽古場にセットが仮組みされていて、それを使って稽古ができることです。韓国では劇場入りするまで、セットを使った稽古ができません。稽古場の床には目印がついているだけで、ここに壁があって、こっちには椅子が……と説明を聞いて稽古をするので、日本はそこがすごくプロフェッショナルだなと思いました。もう1つ違いを感じたのは、食事休憩の時間が設けられていないこと。韓国は食事を大切にしていて、お昼時にはしっかり1時間くらいランチタイムがあります。みんなでご飯を食べながら色々な話ができるので、共演者と早く仲良くなれるんです」
――なるほど。確かに日本の演劇界では、みんなで一斉に食事休憩を取るよりも、各自が稽古のタイミングを見計らって個別にサッと食べるケースが多いかもしれません。
「それはそれで、時間を効率的に使えますよね。そういうところも含めて、日本のほうが、スケジュールに沿って稽古が計画的に進んでいく印象があります。逆に、同じだなと思うのは、俳優さんたちの情熱です。稽古だからといって手を抜くことなく、真剣に取り組む姿は、日本も韓国も変わらないなと感じています」