生きているさまを撮られているようだった撮影現場
失恋したことで自暴自棄になって戦へ。小関さんは三郎の背景を「自分と好きだった人のことしか見えていないから、自分の命なんて……という部分もあって。過去の愛しか考えていない。未来は考えていないし、野心もないから、最初のほうで“お役に立てると思います”みたいなことを言っていますけど、実際に思っていることは全然違うっていうところがあります」と想像して役作りに励みました。
その三郎には、とても印象的なシーンが。小関さんいわく、監督がすごくこだわっていたシーンだそう。そのシーンの撮影中を小関さんは「すごく集中できた時間でした」と振り返ります。観れば必ず“このシーンの話だったのか”とわかる、その場面をお見逃しなく。
ところで、まだ出演が決まる前から興味津々だった外国人監督がメガホンを取る現場。撮影に入ってみて感じたのは、「とにかくすごい現場だった」ということだったよう。
「まず、台本通りにセリフを言わないでくれっていう現場で。君がその役であれば何を言ってもいいし、何をしてもいいよ、と。その場で生きるさまを撮られているようでした。それは、(お前はどうするんだと)投げられた感じですごく重かったですけど、監督とディスカッションする時間が長くあって、裏付けがちゃんとある上でどう演じてもいいというのは、“挑む”っていう感じでした」
本作では乗馬にも挑戦した。そして、現在も「乗馬に通ってるんですよ」。また馬に乗るような役を演じたいという希望も持っている。