IoT/IoMTのインパクト
〜IoT/IoMTによって、現場でモニタリング、機能の制御、最適化、自律化の4つの機能が強化される〜
「モノにセンサーがつき、インターネットとつながることで、モノの本質が変わるといわれています。特にモニタリング、機能の制御、最適化、自律化の4つの機能が付加されたり、向上したりするとされます」と猪俣さん。
モニタリングによって、デバイスやセンサーをつけている人や製品の状態が常時把握できます。病院にいなくても、普段の状態がわかることが診断や治療に役立つのです。
「心臓や肺などに病気のある人が脈拍が速くなっていたら異変に早く気づけます。救急車を呼んだり、医療者のアドバイスを受けたりすることも可能になります」。
機能の制御とは、例えば「眼圧が上がったので薬を出す、不整脈が始まったら拍動のペースを調整するといったことです。このようなプログラムを組み込んでおけば、その場で治療ができます」。
最適化とは、個々の患者や環境に合わせたプログラムを提供すること。「データを蓄積して、ある患者さんが発作を起こしやすい状態を把握しておけば、その状態になったらアラームが出るようになるでしょう」。医療機器の修理も使用回数などから通知できるようになります。
そして、その先には医療機器が自動的にソフトウェアをアップデートしたり、修理を行ったりする自律化が進むとみられています。
医療が高度化する一方で、高齢化や人口減少が課題の日本では、IoMTには大きな期待が寄せられています。