晩冬から初春あたりが旬のあさりを使ったリゾットをお届けします。やっと隠れる量の湯で米を炊き、炊いている途中でスープが減って米が顔を出したら湯を補います。水だと温度が下がるので、必ず湯を加えてください。炊くときの火加減はごく弱火ですが、鍋の中が常にわいている状態を維持するのがポイントです。焦げないようにときどき混ぜながら煮ますが、日本の米はくずれやすいので混ぜすぎないように注意しましょう。少し水分多めのさらっとした感じに仕上げたほうが、あさりの味わいをより楽しめます。あさりのだしで炊いた米は絶品ですよ。壬生菜は水菜や小松菜、ルーコラなどで代用できますので、さまざまな青菜を使ってみてください。ロングセラーのレシピブック『PASTA』より。
【材料 2人分】
・米(洗わずに使う) 100g
・あさり 280g
・玉ねぎ 正味65g(約1/3個)
・壬生菜 2束(60g)
・白ワイン 大さじ2
・にんにく 1かけ(6g)
・赤唐辛子 1/2本
・パルミジャーノチーズ 15g
・ピュアオリーブオイル 小さじ2
・エクストラヴァージンオリーブオイル 大さじ1
・塩 適量
【作り方】
1:あさりは塩水につけて砂抜きする。玉ねぎは、四つ割りにしてから繊維に垂直に1cm幅に切る。壬生菜は根元を切り落とし5cm長さに切る。パルミジャーノチーズはすりおろす。にんにくはみじん切りにする。赤唐辛子は中の種を除く。リゾットを炊く湯を用意する。盛り皿は使う前に温める。
2:鍋にピュアオリーブオイルと玉ねぎを入れて弱火で5分くらい炒める。フライパンを傾けてにんにくと赤唐辛子を下端に入れ、にんにくが淡く色づくまで弱火で炒める。赤唐辛子を除き、あさりと白ワインを加えて煮立たせる。蓋をして、あさりの口が開くまで煮る。
3:あさりを取り出して米を加え、米がやっと隠れる量の湯をたし、煮立ったらときどきゆすりながら15分煮る。途中ときどきかき混ぜ、米が汁から顔を出しそうになったら湯をたす。
4:味をみて、たりなければ塩少量を加える。エクストラヴァージンオリーブオイル、チーズを加えて木べらで「ぐるぐる混ぜ」してリゾットを乳化させる。取り出したあさりと壬生菜も加えて混ぜ、火をとめる。
「アガペ カーザマナカ」真中シェフの『PASTA』は、基本のトマトソース、オイルソースからクリーム系、煮込みソース、ニョッキ、リゾットまで、パスタ料理全100レシピ収録の決定版。「ちょっとしたことだけど、とても大事」というプロのテクニックも余すところなく紹介しています。
真中陽宙(著)
定価:本体1,600円+税
撮影/白根正治