おみやげにも最適なにほひ袋のオーダーメイド
現在、お店で人気なのが、にほひ袋のオーダーメイドです。好きな袋地、紐、お香を選ぶと、その場でにほひ袋を作ってもらえます。なんと所要時間は約2分。
オーダーメイドには紙箱入りの通常タイプ410円~(税込み)と、桐箱入りで素材のより上質な「極品(ごくひん)」3024円(税込み)の2種類があります。通常タイプの香りは3種類、極品は極品香(じゃ香入り※)1種類です。
※ジャコウジカのお香です簡単そうに見えて、いざ注文する段になると紐と生地の組み合わせに悩む方も多いそうです。けれど、色合わせのアドバイスだけでなく、季節との相性や柄の由来などの説明を受けながら見立ててもらえるので、迷った人も心配はいりません。
オーダーメイドの様子を見学して驚いたのはお香の詰め方。匙で詰めてはキュッと押し込む、を何度か繰り返して、惜しげなくお香を入れてもらえます。その場で作るにほひ袋の香りは2~3年持つので、おみやげにもおすすめです。 迷った方は招き猫をどうぞ
店内に、にほひ袋がたくさんあって目移りしてしまいます。そんな場合はどうすればよいのという方のために、女将のアドバイスをお教えします。
「人気が高いのは招き猫。特に一年の始まりに縁起物として飾る方が多いんですよ」(女将)
猫好きにはたまらない招き猫のにほひ袋。各5940円(税込み)。人の五感の中でもよい香りは強く記憶に残るといいます。旅の後もしばらくは石黒香舗のにほひ袋が京都の素敵な思い出を甦らせてくれるはず。もし、香りが薄れたら、またにほひ袋を買いに三条通へ足を運んでみてはいかがでしょう。
Information
石黒香舗(いしぐろこうほ)
京都府京都市中京区三条通柳馬場西入る桝屋町72
川田剛史/Tsuyoshi Kawata
フリーライター
京都生まれ、京都育ち。ファッション誌編集部勤務を経てフリーライターとなり、主にファッション、ライフスタイル分野で執筆を行う。近年は自身の故郷の文化、習慣を調べるなか、大村しげさんの記述にある名店・名所の現状調査、当時の関係者への聞き取りを始める。2年超の調査を経て、2018年2月に大村しげさんの功績の再評価を目的にしたwebサイトをスタートした。
http://oomurashige.com/ 取材・文/川田剛史 撮影/中村光明(トライアウト)