倉科カナさんが新境地に挑戦。注目の日本初演作品『チャイメリカ』

出演するNHKドラマ10『トクサツガガガ』(1月18日～全7回)が金曜夜10時よりNHK総合にて放映中。

――今後の女優としての展望を教えてください。

「目の前にある役柄に打ち込むだけです。俳優の仕事は、お話をいただかないことには成り立たないですし、演じたその役柄が評価されなければ、次の仕事につながらなかったりするので、自分で先々の目標を立ててもあまり意味がないような気がしていて。今ある役に、とにかく全力で打ち込む、という感じです」


――プライベートで挑戦したいことはありますか？

「たくさんあります！ 私、30歳になってとてもアクティブになったんです(笑)。40歳になった時に中身がスカスカな人間だったら嫌だな、もっともっと人間力を上げなくちゃと思って、ジムに行き始めたり、英語の勉強を始めたり、１人旅をしたり……。自分の中に、どんなに小さくても何か元になるものがないと、表現というものはできないと思うので、もっと経験を積んで、視野を広げて、心に幅と厚みをつけていきたいです。乗馬も習いたいし、もっと車の運転もしたいし……これからもいろいろなことにチャレンジしていこうと思っています」

――どこへ1人旅をしたのですか？

「去年、イギリスに1人で行って、たくさん演劇を観てきました。すごく楽しくて、たくさん刺激を受けたんですけれども、中でも感動したのは、イアン・マッケラン主演の『リア王』。たまたま看板が目に入って、観たい！と思ってチケットを買おうとしたら、10万円！ とても無理だと思って、立ち見でもいいから入れないか窓口で聞いて、運よく立ち見チケットで観ることができました。本当に素晴らしくて、今まで興味がなかったシェイクスピアにも俄然、興味が湧きました」

――素敵です。英語もしっかり役立っていて。

「いえそんな。英語の勉強は全然進んでなくて、牛歩どころか匍匐(ほふく)前進しているような状態なので(笑)。すぐに結果は出ないし、難しいことにぶつかって泣きそうになることばっかりですけれど、信じてやるしかないって、日々自分に言い聞かせています」

――そんな今の倉科さんが感じている『CHIMERICA チャイメリカ』の魅力を教えてください。

「本当に面白い作品です。とても緻密に仕組まれた脚本で、人間模様も丁寧に描かれていて。しかも、演出は栗山さん。天安門事件が題材になってはいますが、ぜひ難しく考えずに来ていただいて、出演者の熱量やスリリングな物語を味わっていただけたら嬉しいです。点と点が繋がる瞬間は観ていて気持ちいいと思いますし、きっと驚きや切なさも含めて、様々なことを感じたり、知ったりできる、“身になる”時間になると思います。舞台というものの面白さも絶対に伝えられる作品だと感じています。頑張ります！」