10月7日(土)に公開された前篇に続き、21日(土)には後篇の上映も始まった映画『あゝ、荒野』。若手実力派筆頭の菅田将暉さんと、映画『息もできない』で国内外の映画祭で数々の賞に輝いたヤン・イクチュンさんがダブル主演を務めています。『ときめき』では、8月にヤンさんが来日された際に撮影とインタビューを敢行。オフショットとともに、取材時の裏話をお届けします。
隣り合う2つのスタジオを行き来しつつ、1日かけて複数の媒体で『あゝ、荒野』に関する取材を受けていたヤンさん。菅田さんと2人で一緒に受けるインタビューや撮影も……。そんな中で映画撮影時のことを思い出したのでしょうか。今作で演じているバリカンこと建二はボクサーとあってか、シャドーボクシングをしながらヤンさんが『ときめき』の撮影スタジオに登場。さすが様になって凛々しい姿です。ところが、ふと目が合うと、ハッとそれに気づいて恥ずかしそうに身を縮め、コソコソコソッとメイク室へ向かうのでした。
特にリクエストしたわけではないのに、カメラ前でファイティングポーズをサービス。撮影中はとにかく楽しそうだったヤンさん。
怖い人? かわいい人? 観るものでまるで違う印象
菅田さんがヤンさんを表した言葉は「『息もできない』の怖い人」。でも、逃げるようにメイク室へ向かったヤンさんを表現するなら、「かわいらしい人」。『息もできない』のヤンさんとも『あゝ、荒野』のヤンさんとも、まるで別人のよう。そして、いよいよ撮影が始まると……。次から次へと様々なポーズをとってくださったヤンさん。果てはY字バランスまで! その見事さに、思わずスタジオに拍手がわき起こったのでした。
最後は読者プレゼント用にインスタント写真を3枚撮影。ヤンさんがセレクトした1枚をプレゼントすることに。残る2枚はヤンさんが持ち帰られましたが、そのうちの1枚は『ときめき』に掲載しています。左手を前に出したポーズの写真ですが、それを撮影するときにヤンさんは「3万円ください」といっていて……。ヤンさんいわく、インスタント写真1枚につき1万円。3枚撮ったので撮影料3万円、という冗談でスタッフを笑わせていました。
そんなインスタント写真はもちろん、撮り下ろしのカッコいい写真も誌面では見られます。映画についてのインタビューもたっぷり! ヤンさん掲載の『ときめき』は11月1日(水)発売です。お楽しみに!
いつの間にか、履いていたサンダルまで脱いでいたヤンさん。ポーズに合わせて変わるお茶目な表情にもご注目を。
ヤンさんのおかげで、撮影中はスタジオに笑いが絶えることがなく。ひたすら和やかな雰囲気の中、とてもスムーズに取材は進んだ。
ヤン・イクチュン/YANG IK-JUNE
俳優・監督
1975年生まれ、韓国出身。大学と演技学校で演技を学び、俳優としての活動を開始。国内外の映画祭で数々の賞に輝き、日本でもキネマ旬報ベスト・テンの外国映画第1位と外国映画監督賞を受賞した映画『息もできない』で、長編映画監督デビューを果たした。『あゝ、荒野』は、『夢売るふたり』や『中学生円山』などに続く日本映画出演作となる。
『あゝ、荒野』
大ヒット公開中!
出演/菅田将暉、ヤン・イクチュン、ユースケ・サンタマリアほか 原作/寺山修司『あゝ、荒野』(角川文庫刊) 監督/岸 善幸 制作・配給/スターサンズ
http://kouya-film.jp©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ
別冊家庭画報『ときめき』2017秋冬号
取材・文/西川敦子 撮影/山田大輔