撮影に入る前に疑問解消。「毎日楽しく現場に行っていました」
「撮影前に本読みをするのですが、そのときから(筧 昌也)監督は“実際は(トラさんの言葉は)聞こえていないから、セリフをかぶせてもいい”とおっしゃっていたので、現場に入って苦労するということもありませんでした。セリフ以外でも、(猫が)地面にいたら目線は下ですけど、トラさんは人間の大きさだし。それも“気にせず(トラさんの)目を見て話してくれればいいです”という感じで。実際、顔が目の前にあるのに下を見て話すのも変なので、そこも特別大変だったということもなかったです。撮影に入る前に、私の中の疑問は解決していたので」
撮影現場では、楽しく過ごしていたという多部さん。それは、北山さんのおかげだと振り返ります。
「北山さんは、スタッフ・キャスト分け隔てなく話しかけたり、フランクに接してくださって。プラスそこに猫の格好が加わって、さらに和やかに。本当に毎日楽しく現場に行っていました。現場の楽しい空気を作ってくださったのは、北山さんです」
高畑家でのシーンは、セットではなくロケで撮影が行われ、撮影場所も支度部屋もそれほど広くなかったため、合間も自然と親子3人一緒にいるようになっていたそうで、筧監督も「あの狭さ、臨場感が家族のいい雰囲気を作ってくれたのかなと思います」と話していました。
猫姿の北山さんは「かわいい」と多部さん。肉球のついた手ではペットボトルを開けづらく、平澤さんに開けてもらう姿に和んだそう。